初見では何の模型なのか分からない人が多いかもしれない。バンダイが「ガシャポン」シリーズで販売している「東京地下鉄立体路線図」をコンプリートし、見事に組み上げたツイッターユーザーが話題を集めている。
高さ・奥行・幅がおおよそ30センチずつほどのサイズで、組み上げるのに5時間かかったというユーザー。管のようなカラフルな路線が四方八方に伸びており、一般的な玩具とは一線を画した雰囲気を漂わせる。なぜこのような商品を開発したのか、開発担当者に聞いた。
「プラモデル製作が趣味の為、血が騒いだという感じ」
「東京地下鉄立体路線図 東京メトロ編」の完成形は、ツイッターユーザーの舞人(@maito316)さんが2018年1月28日未明に公開。東京メトロの全9路線が3次元で複雑に折り重なり、交通網を形成しているのが分かる。高低差の取り方、不安定な支柱などに苦しんだようで、「完成に5時間かかった」と明かしている。
同商品は24日から順次発売されたばかりで、前編5路線と後編4路線の2つに分かれている。ガシャポン(1回300円)1カプセルに1路線ずつが入った販売形態のため、組み立てる前提として9路線をコンプリートするには相応の費用と運が必要になる。
J-CASTニュースが29日、ツイッターのダイレクトメッセージで舞人さんに取材すると、「ネットニュースで少し前に話題になっていたので手に入れたいと思っていた。プラモデル製作が趣味の為、血が騒いだという感じ」と挑戦のきっかけを明かす。また、「1月25日の仕事帰りに発見したため、コンプするまで回した」と、なんと一度に集め尽くした。合計約20回、6000円ほどかかったという。
そこから計5時間を要した組み立て。苦労した点を聞くと、「まず路線を組み立てる際に番号が書いてあるのですが、小さすぎて読みづらい、完成見本を見ても写真だから角度はわからない。あとプラスチック同士で支えるので外れやすく立たない」など、かなり困難だった様子。それでも2日にわけてついに完成すると、「次の日は仕事だったため、ストレス解消にツイッターに書き込んだ次第」とのことだった。後に誤りを指摘されて組み直したが、2度目の挑戦ながら要した時間は「90分」。作業には、付属の透明な支柱を固定するための両面テープとコルクボード、さらにニッパーも用いたという。
できあがった立体図は幅・奥行・高さがいずれも30センチ程度というサイズ感もさることながら、「脳神経の模型みたい」との声も出るユニークなルックスが特徴的だ。一体なぜ、ミニチュアの地下鉄を商品化しようと思ったのか。同商品を構想し、開発に携わったバンダイのベンダー事業部、松原大典(まつばら・だいすけ)さんは29日、J-CASTニュースの取材に「ふと、地下鉄の路線図を立体で見てみたい、そういう商品があったら買いたいなと思ったのがきっかけです」と話す。