「せっかくこんな良い出来事があったのに取材もせず...」。モデルのダレノガレ明美さん(27)が、ツイッターで「デイリーさん!」と、インターネットニュースサイト「デイリーニュースオンライン」に掲載された自身に関する記事の内容に対し、そう苦言を呈した。
ツイートには同サイトへの冷ややかな声が寄せられた一方、スポーツ紙「デイリースポーツ」の記事だと誤解したのか、「デイリーは阪神タイガースのことしかわからないんです」との声も出ていた。
どっちの「デイリー」?
関東地方が大雪に見舞われた2018年1月22日、ダレノガレさんは、移動中の車が雪に埋もれて動かなくなった、とツイッターで明かした。通りすがりの佐川急便のドライバーや大学生、タクシー運転手などが協力してくれて車が動くようになったとし、「本当に本当にありがとう」「感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝した。
デイリーニュースオンラインは、24日配信記事「ダレノガレ明美、大雪の中で一般人に救出される『本当にありがとう』」(削除済み)でこのツイートを紹介した。最後の段落で「スタッドレスタイヤを履いていれば車が止まってしまうことは防ぐことができただろう」とチクリ。
一方、ダレノガレさんは同日、ツイッターに記事のスクリーンショットを掲載し、
「デイリーさん!スタッドレスしっかり履いていました!マネージャーの車も前の車も横にいたタクシーさんもスタッドレス履いていました」
と指摘した。
「せっかくこんな良い出来事があったのに取材もせず、勝手にスタッドレスを履いていないからとか言われるのはおかしい!●●さん(編注:記者名)という記者さん書き直してください!」
ツイートには「きちんと事実を伝えないとね」「ツイッターとかSNSみて勝手に非難するだけの記者って楽な仕事ですね!」など、記者への批判が集中する一方、こんな声も...。
「デイリーは阪神タイガースのことしかわからないんです。私、デイリーとは何も関係無いタイガースファンですが、代わりに謝っときます」
「デイリーやっちまったなwネット社会の今、こんな記事書いたら訴えられるぞ、スポンサー企業にも苦情がいくぞ」
どうやらスポーツ紙「デイリースポーツ」の記事と誤解していたユーザーも少なくなかったようだ。
「デイリーさんはかなり怒っているみたいで...」
デイリースポーツは1948年創刊のスポーツ紙で、2010年2月に電子版のサービスも開始した。阪神タイガースをこよなく愛する(?)スポーツ紙として、馴染み深い読者も多そうだ。一方のデイリーニュースオンラインも芸能、スポーツ、社会といったジャンルを扱っているが、サイトの構成や見た目が似ている、というわけではない。
だがネットでは、双方の混同も往々にしてみられる。デイリースポーツは2017年9月21日、「『デイリーニュースオンライン』は当サイトと関係ありません」と題する「お知らせ」を発表。「デイリーニュース」を「誤認のおそれのあるウエブサイト」としたうえで、
「掲載記事・コラム・写真に関しましても、弊社が情報を提供しているものではありません。お間違えのないようによろしくお願いいたします」
と注意を呼びかけた。
18年1月25日のJ-CASTニュースの取材に、デイリースポーツの報道部長は
「これは今に始まったことではありません。読者や芸能関係者など色んなところからクレームが来て、困っております」
と嘆く。
「通常、『デイリー』といえば『デイリースポーツ』を連想されると思うのですが、最近の若い方はインターネットニュースに親しみがあるでしょうから...」
一方、デイリーニュースオンラインを運営するメディアシンク(東京都渋谷区)の担当者はJ-CASTニュースの取材に、
「当たり障りのない名前を付けようとしただけで、『デイリー』を標榜する意図はありませんでした。デイリー(スポーツ)さんはかなり怒っているみたいで...。知り合いからそう聞いています」
と話していた。
ダレノガレ「デイリースポーツさんは関係ない」
ちなみにダレノガレさん本人はどちらの「デイリー」を念頭に置いてつぶやいたのか。メディアシンクの担当者は
「うちのことだと思いますよ。これまでに何回かご本人からソーシャル上でお叱りを受けており、ご存じだと思います」
と推測する。
J-CASTニュースは1月25日にダレノガレさんの所属事務所に取材を申し込んだが、29日現在までに回答はなかった。ただ、本人は25日のツイッターに
「デイリースポーツさんじゃなくて、デイリーニュースオンラインさんが書いた記事なので!デイリースポーツさんは関係ないです!」
と投稿している。