先行アマゾンに「待った!」 楽天とウォルマート、共同でネットスーパー

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日本のEC市場でアマゾンと楽天が「2強」

   楽天とウォルマートの提携の背景にあるのは「対アマゾン」とみられる。日本貿易振興機構(ジェトロ)が2017年7月31日に発表した「ジェトロ世界貿易投資報告」に書かれている「各国のEC市場シェア(2016年)」を見ると、日本では首位がアマゾン(20.2%)、2位が楽天(20.1%)だが、その差はわずか0.1%だ。しかも3位のソフトバンク(Yahoo!ショッピング)のシェアが8.9%なので、国内では上位2強の競争と言える。一方米国では、首位アマゾンが33.0%で、2位ウォルマートの7.8%を大きく引き離している。楽天とウォルマートにとっては、アマゾンは「共通の敵」になっている。

   会見で三木谷社長は、競合他社については言及を避け、「インターネットは新しい生活のインフラになっている。世界的に見ると(ネットで)日用品や食品も買う時代になってきた。こうした消費者のニーズにこたえていくことが我々の責任」と話した。

   ただ、今回進出した分野は既にアマゾンが始めている。17年4月21日にスタートした「アマゾンフレッシュ」だ。配送地域は、開始当初の東京都内6区から、現在は都内18区2市に加えて神奈川県と千葉県の一部と範囲を広げている。日用品や生鮮食品を中心に24時間注文を受け付け、朝8時から深夜0時までの間に最短4時間で届ける。米国で07年に始めたサービスで、英国でも展開しておりノウハウは蓄積されている。

   楽天としては、「伸びしろ」が期待できる国内ネットスーパー事業で、国内でのリードを許すわけにはいかない。ウォルマートという強力なパートナーを得て、国内EC市場首位の座を奪い返すため攻勢をかけたいところだ。

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