春日野部屋の傷害事件、報告受けたのは貴乃花!? 相撲協会の「隠ぺい体質」は伝統なのか

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   大相撲・春日野部屋で起きた力士傷害事件が3年以上も、公にならなかった。

   春日野親方はテレビへのコメントで、日本相撲協会に報告したと明言。相手は「当時の貴乃花危機管理部長と理事長」だったという。

   元日馬富士による傷害事件などで、協会の隠ぺい体質が糾弾されたが、落語家・立川志らくさんは、貴乃花の一連の行動が協会の隠ぺい体質を知っているがゆえの行動だったと指摘。八代英輝弁護士も「(メディアに)すっぱ抜かれるまでは自分達で公表する気はないということなんですね」と「隠ぺい体質」を強く非難した。

  • 両国国技館
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「事件をなかったことにしようとしていた」

   複数のメディアが2018年1月24日夜、春日野部屋での暴行事件を報じた。14年9月、当時10代の力士に兄弟子が暴行したというもの。被害者は全治1年6か月の大けがを負い、味覚障害の後遺症を患った。

   被害者・加害者ともに角界を去っているが、25日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)では被害者の矢作嵐さんが3年前の事件当時について詳細を明かした。

   兄弟子から掃除の話があると呼ばれるとトラブルになり、左の顎(あご)を殴られた。メガネが吹っ飛び、拾ってつけようとすると右の顎を殴られた。もう1発来そうだったので手で止めると、腹を5発膝蹴りされた。「顎がずれていたのが分かり、骨が肉に刺さったようで痛みが酷かった」と話している。

   その2日後に部屋から実家へ逃げ帰り、春日野親方が暴行の事実を知ったという。矢作さんは親方からの電話に「もう辞めます」と申し出たが「いいから戻ってこい」と言われた。戻ると、「兄弟子が整体に行くから一緒に行ってこい」と指示されたが、顎の痛みが酷くなった。結局、自分で大学病院にかかったところ即座に緊急手術。事件から11日が経過していた。

   当時の診断書には味覚障害(味覚消失)と書かれており、顎が骨折して全治1年6か月の大けがを負っていた。今も「食べ物の味がしません。物体が胃に入るだけ。完全には治りませんと医者に言われました」と後遺症を抱えているという。

   矢作さんは14年9月中に、暴行した兄弟子は15年にそれぞれ引退。刑事告訴のうえ、兄弟子は16年6月に懲役3年・執行猶予4年の判決が出て確定した。だが、矢作さんは「(春日野親方は事件の存在を)公表していません。協会側が全然動かず何も調べない状態がずっと続き、沈黙の3年間でした」とした上で、

「春日野部屋から僕を消して、事件をなかったことにしようとしていたと僕は捉えています」

と隠蔽を指摘した。

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