「一概にダメとは言い切れません」
はたして、こうした雪かきに関する注意喚起は正しいのか。
J-CASTニュースが23日、雪かきの適切なやり方や注意点を伝える講習会「雪かき道場」を各地で開いているNPO法人「中越防災フロンティア」(新潟県長岡市)の事務局長に聞いた。
「雪かき道場」で実際に指導もしているという事務局長はまず、お湯で積もった雪を溶かすことについて「一概にダメとは言い切れません」と一言。その上で、
「気温が低かったり、雪の量が多かったりする場合では、凍結の恐れがあるのでお湯をかけるのは危ない状況を作ってしまいます。ですが、積もった雪の量が少量で、再凍結の恐れがないような場合であれば、お湯を使って雪を溶かしても問題はないと言えます」
と話した。
一方で事務局長は、「水でもお湯でも、雪を溶かす効果はそこまで変わらないと思います」とも指摘。「積雪で足元が不安定な状況の中、転倒によるやけどの恐れもある熱湯を使うのは、あまりおすすめはできません」とも話していた。
また、手作業での個人向け除雪サービスを提供している札幌市内のある除雪・排雪業者の担当者も取材に対し、「お湯をかけて雪が全て溶けるような場合であれば大丈夫でしょう」と説明。ただ、
「雪の量が多い場合は、お湯や水をかけてもなかなか溶けません。やはり一般的には、シャベルなどを使って雪を1か所に集め、徐々に崩しながら溶かしていくのが普通だと思います」
と話していた。