志らく「辞任をあおるような言い方をしていますけども...」
だが、このニュースが報じられるや、インターネット上では山中氏に「やめないで」の声が相次いでいる。
「願わくば山中所長が辞任しませんように。そんなことになったら、どれだけの損失を招くか、周りの人もマスコミも冷静に考えてほしい」
「山中教授が悪いみたいな感じのニュースになっていますが、あくまで組織の長として謝罪しているのであって、彼を辞任に追い込むのは早計でしょう。これで辞職して海外に行ってしまったら、日本は大きな宝を失う」
「山中先生が辞職する必要はない。共著でもない。末端のスタッフがやっただけ。捏造が疑われて、再度実験の上で捏造が明らかになったから、論文の取り下げ。記者会見。めちゃくちゃ丁寧な対応じゃないか。管理責任はそれで十分じゃないのかな?」
「山中教授が論文の査読をした訳じゃなし、あずかり知らぬ所で所員が論文を捏造しただけ。傘下の研究員の論文を全部チェックするなんて無理(自分の研究が出来なくなる)。監督すべき域を超えている。職を辞すような責任を取る必要は無い」
山中氏はiPS細胞の開発により2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞、現在は自らの研究のみならず、趣味のマラソンなども通じて寄付を募り、後進の研究環境の整備にも尽力している。こうした事績から、山中氏には同情的な声が強い。
落語家の立川志らくさんも23日、コメンテーターを務める「ひるおび!」(TBS系)で、
「もしこれで山中教授がおやめになったとしたらば、iPS細胞の研究は本当に白紙に戻りかねない。人類の損失になりますから」
と力説、また「辞任」の質問を飛ばした記者、またメディアのあり方にも問いを投げかけた。
「記者の人が辞任をあおるような言い方をしていますけども、記者の人だって『先生、こんなことでお辞めにならないでください』くらい言えばいいんですよ。メディアは辞めさせる力はあるけれど、辞めさせない力もあるわけですから」