平昌五輪をめぐり「雪解けムード」を演出してきた北朝鮮が、「はしご外し」に転じたようだ。2018年1月23日、国営メディアは、2月8日を「朝鮮人民軍創建日」に制定すると報じた。この日には「多彩な行事を有意義に催す」としており、軍事パレードが行われる可能性もある。
翌2月9日には平昌五輪が開幕するが、軍事パレードで新兵器がお披露目されるようなことがあれば、五輪が「かすむ」ことになりかねない。
正規軍になった記念日が2月8日、抗日パルチザン創建日が4月25日
朝鮮人民軍は1948年2月8日に創建され、当初はこの日を「創建記念日」としていたが、1978年以降は、金日成主席が満州で抗日パルチザンを結成した1932年4月25日に変更した。北朝鮮は4月25日を「建軍節」として祝日に指定している。
国営メディアによると、朝鮮労働党中央委員会政治局が1月22日、
「朝鮮人民革命軍を正規的革命武力に強化し、発展させて朝鮮人民軍の誕生を宣布した歴史的な日」
だとして、2月8日を朝鮮人民軍創建日(建軍節)に定めるとする「決定書」を発表。4月25日は「朝鮮人民革命軍の創建日」に改めるとした。2月8日には、
「金日成主席の正規的革命武力建設の業績を深く体得させるための政治・思想教育と多彩な行事を有意義に催す」
ともある。この「多彩な行事」に軍事パレードが含まれるとみられている。