日本で活躍する台湾人のシンデレラストーリーが台湾メディアでも話題だ。2016年2月に「留学生」としてAKB48に入った馬嘉伶(ま・ちゃりん)さん(21)が、新曲を担当する「選抜メンバー」に、外国人として初めて選ばれたからだ。
台湾では日ごろから日本の芸能界に対する関心は高く、現地メディアも馬さんの選抜入りを「苦節2年」「台湾の光」といった表現で伝えている。台北が本拠地の姉妹グループ「TPE48」立ち上げを控え、関心が高まりそうだ。
台湾に残した同期思って「もし私が成功しなかったら、彼女たちは...」
2018年1月20日に開かれたAKB48グループのコンサートで、3月14日に発売される新曲を担当する「選抜メンバー」27人が発表された。初めて選抜入りした4人のうちの1人が馬さんで、緊張した様子で
「初めての選抜なのですごく緊張しています。びっくりしました。本当に(選ばれるとは)思わなかったので...。一生懸命頑張りたいと思います」
と意気込んだ。
馬さんは15年8月に「AKB48台湾オーディション」に合格。台湾でのレッスンなどを経て16年2月に来日し、「台湾留学生」として東京・秋葉原のAKB48劇場での公演などで活動してきた。ただ、「台湾オーディション」合格者のうち来日したのは馬さんのみ。来日からちょうど1年が経った17年2月の動画配信では、
「1年間日本に住んで、実はずっと寂しいと思っていた」
「(『16期』としてAKBに入った後輩メンバーが)一緒に頑張って同じ振り付けをやって、すごくうらやましいと思いました」
と涙を流し、台湾に残っている同期はSNS投稿ぐらいしか活動がなく、辞めていく人がいることにも言及。
「もし私が成功しなかったら、彼女たちは...」
と、声を詰まらせた。