専門家「全然問題ないですね」
日本卓球ルールには「バッドマナー」という項目があり、競技者・監督・コーチが相手に不当な影響を与えたり、観客に不快感を与えたりする行為を慎むよう定めている。具体的には大声で相手を威嚇するなどの行為が見られると、主審の判断でペナルティが与えられる場合がある。
ただ、張本の声はルールに抵触するとは考えられていないようだ。公益財団法人・日本卓球協会は22日、J-CASTニュースの取材に「バッドマナーは、プレーに支障が出たりモラルに反したり、目に余る行為だと主審が判断すれば取る可能性があります。ただ、張本選手の声については威嚇には当たらず問題がありません。また他の多くの選手も自分を鼓舞するために声を出しています」と話した。
卓球世界選手権に3度出場経験のある坂本竜介氏も、22日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)で「全然問題ないですね」とした上で、
「相手を威嚇しなければ問題ありません。彼の場合はガッツポーズする時に相手を見てではなく、横やコーチのほうを向いて一緒に喜びを分かち合う。卓球選手はよく声を出します。相手を見るとか、ネット前まで行って挑発するような叫び方をしているわけではなく、相手選手としては『チョレイ』に対して何の不快感も持っていないですね」
と見解を述べている。
張本本人は雄叫びについて、優勝直後の21日夜「サンデースポーツ」(NHK)に生出演して語っている。同大会女子シングルス優勝の伊藤美誠(17)が苦笑いしつつ「叫び声やハリバウアー(勝利時に大きくのけ反る歓喜のポーズ)、疲れないの?」と尋ねると、張本は「試合中、自分が点を取っていれば疲れも何もないので、どんどん勢いで声出してます」と答えた。感情を表に出すことは「自分の緊張もほぐれますし、プレーにも影響があると思うので、プラスのイメージしかないと思います」と前向きだ。