指原莉乃さん(25)が2018年1月18日に初めて開いた単独コンサートで、HKT48からの卒業を匂わせて会場をざわつかせる場面があった。直後に「辞めませーん!」と撤回し、バラエティー番組での過激な発言について「みんなを嫌な気持ちにさせてしまうことも多いと思う」と反省の弁を述べながら「アイドル続投」を宣言した。
ゲストに大御所を招くなどしてアイドル路線を演出したが、この日の目玉は、アキラ100%さん(45)の股間をお盆で隠す芸をもじった「さしこ100%」。安倍晋三首相との会食で「政治家転身」説もささやかれた指原さんだが、きわどいバラエティー路線と併存させながらアイドルとして「長期政権」化しそうだ。
「『さっしー』じゃなくて『莉乃ちゃん』でいられるように私も頑張りたい」
指原さんは16年11月にディナーショーを開いたことはあるが、単独でコンサートを開くのは初めて。2000人(主催者発表)の観客で満員になった会場で、アンコール含めて計30曲を披露した。
異変があったのは終盤の25曲目の終了直後だ。突然神妙な表情で、涙声になりながら
「私から、皆さんに...お知らせがあります。私、指原莉乃は...HKT48を...」
と迫真の演技。「えーっ!やめないでー!」の声が響く中、「まだまだ辞めません!」と、「ドッキリ」だったことを明かした。
客席にはHKT48のメンバーも多く見学に来ており、ショックで泣き出した人も多かった。村川緋杏(びびあん)さん(18)が大粒の涙を流す様子がステージ上のモニターに映し出されると、あわてて
「うそぴょーん、嘘だよ。全然辞めない。辞める気さらさらない」
とフォロー。その上で、
「ステージに立って、やっぱり私はステージが大好きだなと思いました」
「私はバラエティーとかで過激な発言が多かったりとか、みんなを嫌な気持ちにさせてしまうことも多いと思うけど、もう少し(バラエティータレントとしての)『さっしー』じゃなくて(アイドルとしての)『莉乃ちゃん』でいられるように私も頑張りたいと思います!」
などと「アイドル続投」を宣言した。
南こうせつ、DJ KOO&SAMとコラボ
アイドルのコンサートとしては、ゲストの豪華さも際立った。AKB48の新アルバム「僕たちは、あの日の夜明けを知っている」(1月25日発売)に収録されている「恋愛無間地獄」を披露する際には、指原さんと同じ大分市出身の南こうせつさん(68)が登場。指原さんにとって代表曲とも言える「恋するフォーチュンクッキー」では、TRFのDJ KOOさん(56)、SAMさん(56)とコラボした。
アイドルらしからぬバラエティー路線も健在だった。17年の「選抜総選挙」の公約だった「さしこ100%」では、ステージ上に運ばれてきたパーティションの向こうでスカートを脱ぎ捨て、下半身は股間にお盆を当てただけに見える状態で登場。股間の前でお盆を回転させて成功、拍手を浴びた。直後の曲では水着姿を披露し、
「コスパがいい。脱いだらみんなが喜ぶっていう簡単な仕上がりになってる」
と余裕を見せていた。
失敗した際のリスクを考えたのか、この「さしこ100%」の部分だけ報道陣による撮影が許可されなかった。
バックダンサー6人の起用理由は...?
プロデューサーとしての顔も見せた。バックダンサーにはHKT48から田中菜津美さん(17)ら6人を起用。17年9月の若手メンバーによるコンサート、17年12月の18歳以上による新公演のいずれにも出演できなかったメンバーだ。指原さんは14年の著書「逆転力 ~ピンチを待て~」(講談社AKB48新書)で、メンバーに出番を配分することの重要性を説いており、この方針を堅持しているようだ。
指原さんはコンサート終了後に
「本当に楽しかった。本当に幸せだった。アイドルになってよかった」
とツイートし、改めて「アイドル」であることを強調していた。