音楽プロデューサーの小室哲哉さん(59)が、「週刊文春」に看護師との不倫疑惑を報じられたことを受け、都内で会見を開いた。「男女の関係」は否定したが、誤解を招いたこともあり、「お詫びとけじめ」をつけるためとして、「自主的な音楽活動」からの引退を表明した。
会見では、妻で、かつて小室ファミリー「globe」のボーカルとして一世を風靡したKEIKOさん(45)が、くも膜下出血の後遺症で「子供のような」コミュニケーションしかできない状態で、発症から6年以上たった今もリハビリ中であることなどが詳細に語られた。介護生活が大変だ、といったニュアンスだった。ワイドショーでは「(KEIKOさんの)プライバシーをここまで披露する必要はあったのか」と反発する意見も出た。
「自主的な音楽活動は引退します」
小室さんは2018年1月19日午後、都内で会見を開いた。黒っぽいスーツにネクタイ姿で登場し、取材陣に一礼してから座り、語り始めた。冒頭近くの段階で、KEIKOさんや「お相手」や関係者に対し、「心からお詫びの話をする」として、
「けじめとして引退を決意しました」
と明かした。以降は、KEIKOさんが病後に「女性というより女の子」のような状態になっており、コミュニケーションなどがままならないといった話に移り、次第に自身がC型肝炎になったり、耳鳴りがひどくなったりと体調不良であるとの説明があった。体調不良を受け、今回の「お相手」の看護師を含む医療関係者に往診をしてもらうようになった、とも話した。
会見開始から15分以上が過ぎたころ、ようやく「お相手」との「核心」の話が始まった。2人で同室などしたのは、「男性が女性を呼び込みたいという欲求とは、かけ離れた」気持ちであり、
「男女の関係は全く考えてないです。ありません」
と否定。一方で、誤解を招く行為だったとして
「不徳の致すところ、という言葉以外、なにもありません」
と反省を示した。以降も、自身の体調不良や、もうすぐ60歳になることで、「定年」や「引退」を以前から意識していたことも明かした。会見後半、「引退」に関して「自主的な音楽活動は引退します」と補足の説明もあった。
「許せないこと」「あり得ない」
19日の各局ワイドショーでは、会見の模様を流し、コメンテーターらが感想を述べた。介護の大変さや体調不良などを受け、小室さんに同情的な声もあったが、比較的目立ったのは、妻KEIKOさんが音楽への関心を失ったり、大人同士としてのコミュニケーションが十分に成立しなかったりする、といった「介護の大変さ」の話を強調し過ぎなのではないか、といった指摘だ。
「バイキング」(フジテレビ系)では、前宮崎県知事の東国原英夫さんが、「一つ」気になった点として、
「介護でたいへん、というのは、世の中に700万、800万人と(介護に)携わっていらっしゃる。介護を理由にするのは謹んで頂ければ、ありがたい」
と釘をさした。
同局系で続いて始まった「直撃LIVE グッディ!」でも、ジャーナリストの木村太郎さんが
「KEIKOさんの話、あそこまでプライバシーを人に披露するのは、許せないこと。不倫はどうでもいいけど、(自身の行為の)口実に人に言うなんて、あり得ない」
と、立腹した様子だった。
日本テレビ系の「ミヤネ屋」では、司会の宮根誠司は、介護のたいへんさに理解を示し、もし自分も同じ立場だったら、小室さんの説明の様に、女性看護師に話を聞いてもらうと思う、と話した。一方、読売テレビ報道局解説委員長の春川正明さんは、
「奥さまのことをここまで詳しく言う必要はあったのか。奥さまの家族がこれを聞いたら、どう思われるかな...」
と疑問を呈していた。
「介護って大変だと思うよ」「同情を引こうとしているみたい」
会見の様子をネットやテレビで見た人からは、ツイッターで、やはり両論がつぶやかれていた。
「介護って大変だと思うよ」
「(小室さんの会見)好感しかない」
と好意的なものがある一方、
「奥さんの状態やらを前提に述べてからって(略)同情を引こうとしているみたいで胸糞悪い」
「(KEIKOさんが)普通の妻と違うと繰り返した所は、もう少し言い方なかったかな」
と、不快感や疑問を吐露する人もいた。