今や高齢者の希望の星
去年は佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』がミリオンセラーになるなど、出版界では高齢女性の本が話題だ。吉沢さんの近年の著作も、合計すればミリオンセラーになっているとみられる。
初めて入院したのは97歳の時というから、元々かなり丈夫だったようだ。半世紀にわたって新潟日報に連載していた「家事レポート」は、このところ体調を理由に休載しているが、昨夏には同紙のインタビューに登場している。
齢を取ると、自分より少し年長の元気な人が、生きる目印になるという。日本の100歳以上の人は約6万人。これからどんどん増える。昨年105歳で亡くなった日野原重明医師と同じように、吉沢さんも今や高齢者、とりわけ「一人暮らし」の人たちの希望の星になっている。