大韓航空は平昌五輪の「公式パートナー」
平昌五輪の公式サイトには、聖火リレーについて「いつでも、どこでも、だれでも参加できる101日間の輝く旅路」とうたっており、韓国全土を回るルートの地図が掲載されている。また平昌五輪聖火リレーのページを見ると、聖火ランナーの選考基準が分かった。13歳以上であれば、性別や国籍、職業など一切問わず誰でも参加資格があるが、全体の10%は「社会的に恵まれない、あるいは社会に貢献しているグループ」が選ばれる。選考過程については公平中立であると書かれている。
「サポートランナー」という枠組みもある。聖火ランナーの伴走を許可される人たちだ。聖火ランナーを励まし手助けする「アソシエイトランナー」、写真や映像を撮影する「PRランナー」、護衛の役割を務める「セキュリティーランナー」の3種類だ。
趙氏の役割は、このサポートランナーとみられる。そして聖火ランナーを務めた父の亮鎬氏は、平昌五輪の「公式パートナー」、つまりスポンサー企業のひとつである大韓航空の会長だ。さらに2014年から2年間、平昌五輪組織委員長を務めた。途中で辞任したが、平昌五輪とは浅からぬ縁がある。
どのような経緯で亮鎬氏が聖火ランナーに選ばれたかは分からないが、社会的に厳しく指弾された娘に、少しでも晴れがましい思いをさせたいという親心から伴走に参加させたのだろうか。