貴乃花親方コメント全文 事件後初の発言...3月場所復帰目指す貴ノ岩の「未来」にエール

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   元横綱・日馬富士による平幕・貴ノ岩の暴行問題をめぐり、「沈黙」を守ってきた師匠・貴乃花親方が、事件後初めて公の場でのコメントを発表した。

   コメントは2018年1月17日付で、貴乃花公式サイトの「貴乃花親方からのメッセージ」欄に掲載された。

貴ノ岩は「ようやく体を動かすことができるように」

   コメントでは冒頭、「私の弟子である貴ノ岩が受けた暴行事件」について、「皆様」を騒がせたこと、心配をかけたことについて謝罪した。

   貴ノ岩の状況については、「頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕」のため3か月程度は頭部打撲を避ける必要があるという、日本相撲協会に提出した診断書とほぼ同様の内容を説明したうえで、

「本人は深刻なダメージを負い、後遺症の心配もあるため、これまでは受傷部分の検査治療に多くの時間を費やしてきました。現在はようやく体を動かすことができるようになり、地道なリハビリを続けております」

と現状を語った。

   復帰は3月場所を「当面の目標」とし、

「貴ノ岩は未来ある青年であり、力士です。これから本人に未来を切り拓かせるためには、今回の事件を乗り越え、精神的肉体的な懸念を克服し、後遺症の恐怖にも打ち勝たなければなりません。そのための指導は、惜しむことなくして参ります。これがご心配をおかけした多くの皆様への御恩に報いる道に繋がると考えております」

とエールを送っている。

   貴乃花部屋サイトはコメント発表が報じられた影響か、18日12時時点で、サイトがつながりにくい状況が続いている。以下にコメントの全文を引用する。

コメントでは自らの「相撲観」にも触れる

このたびは、私の弟子である貴ノ岩が受けた暴行事件に関して、皆様をお騒がせし、ご心配おかけしていることに対して深くお詫び申し上げます。

1月場所を休場しました貴ノ岩の状況について、ここにご報告をさせて頂きます。
医師には、頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕という診断を受けました。相撲を取る上で避けられない頭部打撲は、慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すというご指摘です。
医師によると、受傷後約3か月程度は、頭部打撲を避ける必要があり、平成30年(2018年)1月の就業は困難とのことですので、貴ノ岩の1月場所休場を決断いたしました。
本人は深刻なダメージを負い、後遺症の心配もあるため、これまでは受傷部分の検査治療に多くの時間を費やしてきました。

現在はようやく体を動かすことができるようになり、地道なリハビリを続けております。

私としましては、当面の目標を3月場所での土俵への復帰と定めておりますが、医師の指導の下、本人の心身両面での快復状態を見ながら判断していきたいと考えております。

力士は体力、知力、気力のぶつかり合いに堪えうる肉体を宿さなければなりません。そのためには、日ごろの鍛錬が求められます。
己を克服する気持ちが、厳しく過酷な土俵の上では常に必要とされ、技を競うものであります。また、技の前には心の充実を図り、精進すべきものです。精進とは神事の世界観であり、力士である以上、生涯をそれにかける気持ちのことです。
貴ノ岩は未来ある青年であり、力士です。
これから本人に未来を切り拓かせるためには、今回の事件を乗り越え、精神的肉体的な懸念を克服し、後遺症の恐怖にも打ち勝たなければなりません。そのための指導は、惜しむことなくして参ります。
これがご心配をおかけした多くの皆様への御恩に報いる道に繋がると考えております。

これまで皆様方に多大なる励ましのお言葉を頂戴いたしましたことに、厚く御礼を申し上げます。
今後につきましても、温かく見守っていただければ幸いでございます。
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