日本も他人事ではない「ヒト感染」 鳥インフルの「気になる」研究結果

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野鳥から検出されるケースも

   鳥インフルエンザウイルスに関して、最近気になる研究成果が発表された。

   東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らの研究グループが16年12月~17年2月、米ニューヨークで発生した大規模なネコのインフルエンザ流行の原因となった「H7N2」ネコインフルエンザウイルスを調べたもので、東大医科学研究所が17年12月22日に発表した。

   このウイルスは1990年代後半から2000年代初め、ニューヨークの鶏市場で発生が報告された低病原性H7N2鳥インフルエンザウイルスに由来するものと分かった。調査の結果、ウイルスはほ乳動物の呼吸器でよく増え、ネコ間では接触感染や飛沫感染することが明らかになった。フェレット同士でも接触感染が確認された。鳥インフルエンザ由来のウイルスがネコの間で保持されていたこととなり、また鳥インフルエンザウイルスがネコを介してヒトを含むほかの動物に伝播する可能性が示された。

   前出の国立感染症研究所の報告通り、鳥インフルエンザウイルスについては今も変化が進んでおり、状況は複雑だ。日本でヒト感染の前例がないとはいえ、用心にこしたことはない。一般の人が養鶏場に頻繁に立ち入ることは少ないだろうが、ウイルスは野鳥から検出されるケースもある。東京都は1月10日、大田区で5日に回収されたオオタカ1羽の死骸を検査したところウイルスの陽性反応が出た。こうした場合は、とにかくむやみに近づかないことだ。

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