家具量販店「イケア」の一部店舗が実施している取り組みが、ツイッターで「素晴らしい対策」「柔軟な発想」と話題になっている。一般のツイッターユーザー(@513MHz)が2018年1月7日に投稿した、こんなツイートがきっかけだった。
「IKEAの激混みフードコートで、こんな紙をもらった。30分以内に席を空けたらソフトクリームと交換します、という混雑回避策」
ソフトクリーム券をプレゼント
ユーザーはその上で、「こんな紙」の写真を公開した。
「ご協力お願いします レストランでのお買上げレシートに印字された時刻から30分以内に他のお客様へ席をお譲りいただいた方へソフトクリーム券をプレゼントします!」
と書いてある。
「イケア立川」(東京都立川市)の「レストラン&カフェ」コーナーで精算時に受け取ったチラシだそうで、ユーザーは
「あやふやなモラルに訴えるわけでなく、時間超過にペナルティーを与えるわけでもなく。ポジティブな問題解決につなげている」
と結んだ。
ソフトクリーム券と交換するよう促すことで、混雑の緩和に結び付いているとして、ツイートの返信(リプライ)欄には、「素晴らしい対策」「これ賢いですね」「他のフードコートでも是非も取り入れてほしい柔軟な発想」と称賛の声が相次いだ。
一方では、「早く出てけっていうのか!とか言うクレーム来て廃止になりそう」「アイスは立って食べるんですかね?」と懸念する声も。ツイートは2018年1月12日現在までに、「リツイート」2万5000件、「いいね」3万5000件と拡散している。
イケア・ジャパン(千葉県船橋市)の広報担当者は1月12日のJ-CASTニュース編集部の取材に、「イケア立川」と「イケア港北」(横浜市都筑区)の「レストラン&カフェ」コーナー(2階)でこのチラシを配っていると明かした。座席数はいずれも約800席を数える。
「ソフトクリーム券」は、両店の「ビストロ」コーナー(1階)で販売しているソフトクリーム(価格は税込50円)と交換できる。券の期限は、発行日の閉店時間(21時)までだという。
「御礼の気持ち」がきっかけ
ただ担当者によれば、この「ソフトクリーム券」の取り組みを始めたきっかけは、混雑緩和の対策ではなかったようだ。
「レストランが混雑している時に、ご自身から席をお譲りくださるお客さまが多くいらっしゃり、その方々に御礼の気持ちを還元したいという従業員からの発案が、きっかけでした」
まず港北店で2010年から、そして17年3月から立川店でも実施するようになったという。
利用客の反響をめぐっては、担当者は
「『ナイスアイデア』『素晴らしい』と頂いております」
と回答した。その上で、
「お待ちいただいているお客さま、席をお譲りくださったお客さま、皆さまに喜んでいただければ幸いです」
と結んだ。