ソフトウェア会社「サイボウズ」(中央区)の青野慶久社長ら4人は、2018年1月9日、夫婦別姓を選べる法制度がないことは憲法の規定する「法の下の平等」に違反するとして、国を相手取り国家賠償55万円を求める東京地裁に訴えを起こした。以前にも夫婦別姓を認めていないことを憲法違反とする訴訟があったが、2015年12月に最高裁が合憲と判断している。
9日の記者会見で青野氏は、結婚後に妻の名字に変更することになったが、多くの手間がかかり、さらに株式の名義変更で81万円がかかったと説明。結婚に伴う名義の変更は「精神的なストレスだけではなく経済合理性から見ても、これは日本の損失」だと訴えた。
民法750条では、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と規定している。