2017年10月の衆院選で企業・団体献金の禁止を立法化するとうたっていた希望の党が、これを覆す方向で検討を始めたと報じられ、橋下徹・前大阪市長が「ご臨終」と激しく非難している。玉木雄一郎代表は報道を否定している。
橋下氏は、代表の権限で「即時禁止を実行すべき」だと提言する一方で、玉木氏は、あくまで禁止に向けた法案成立を目指したい考えだ。
読売「党の財政事情が厳しいため」
希望の党は衆院選の公約で
「『企業団体献金ゼロ』を法的に義務付ける」
と掲げ、党規約にも
「本党の支部は、企業その他の団体(政治団体を含む。)からの寄附を受け取ってはならない。ただし、党内組織間(本部支部間、支部支部間をいう。)で行う場合は、この限りではない」
と、同様の方針を盛り込んだ。
ところが、18年1月8日になって、読売新聞が企業・団体献金について
「受け取りを可能にする方向で検討を始めた。党の財政事情が厳しいためだ」
と報じた。その背景として、希望は衆院選の比例候補234人に対して計8億円の供託金を返還することを決めているが、党の資金では足らないため玉木氏が銀行から借り入れをしてまかなう状態になっていることなどを指摘している。仮に「受け取り可能」になれば公約破りの指摘は免れない。