米国の人気ユーチューバー(YouTuber)、ローガン・ポール氏(22)の動画が大ひんしゅくだ。山梨県・青木ヶ原で自殺者とみられる遺体の動画を投稿し、批判が殺到して謝罪に追い込まれた。
米メディアでも報じられた「遺体動画」以外にも、ポール氏が東京で撮影した動画には、タコと魚を振り回しながら渋谷の街を走り回るなど非常識な行動が満載で、コメント欄には「もう二度と日本に来るな」といった批判が相次いでいる
遺体発見現場で笑み浮かべたり絶叫したり
ポール氏は元々、6秒の動画を公開できるサービス「バイン」(Vine)でブレイク。17年1月のサービス終了後もユーチューブ(YouTube)では人気で、同氏のチャンネルは1500万人以上が登録している。
批判が起きたのは2017年12月末に投稿されたとみられる「日本の自殺の森で遺体を発見」と題した15分間の動画。動画の中盤で、青木ヶ原で首を吊った人が大写しになり、顔の部分にはぼかしが入っていたものの、手は変色しているのがはっきり分かる状態だった。
かぶりものをしたポール氏は、うろたえた様子で
「自殺では解決にはならない」
と口にしたものの、笑みを浮かべたり叫んだりした。ポール氏一行は警察に通報し、かけつけた関係者から「制限区域には入れない」と注意されたが、ポール氏が「もう遅い」と言い返す一幕もあった。
この動画に対して、ツイッターなどで
「その人はあなたの動画のために自殺したのではない」
「ユーチューブでもうけた分を自殺対策に寄付すべきだ」
といった批判が殺到。ポール氏は1月2日に動画を公開し、
「動画を投稿すべきではなかった。カメラを置いて録画をやめるべきで、他のやり方が山ほどあったはず」
と謝罪。青木ヶ原の動画を削除した。
だが、これをきっかけに、それ以外に動画の内容もクローズアップされ、批判が出ている。
渋谷のスクランブル交差点でタコの脚と魚を手に「イエーイ!!」
17年12月30日に「東京のど真ん中で戦った」と題して投稿された動画では、走っているターレーやトラックの後ろに飛び乗り、ハイテンションで築地市場に登場。仲買人とみられる男性からは
「あんまり調子に乗るな」
と釘を刺された。次の場面は渋谷のスクランブル交差点だ。ポール氏はタコの脚と魚を握りしめ、「イエーイ!!」と絶叫。センター街に寝転んだり、スターバックスコーヒーのガラスにタコを「べた付け」したりして、客を驚かせた。笑顔で写真撮影に応じる人もいたが、気味悪そうに遠目から眺める人も多かった。魚とタコを持ったまま洋服店も見学。汚れが洋服につきそうだ。ほどなくして魚とタコの処分に困ったのか、走っていたタクシーの後部に放置。そのまま走り去っていったのを見届けた。
1月1日に公開された別の動画では、ポケットモンスターの着ぐるみ姿で、秋葉原でモンスターボールを通行人に投げつけたり、自転車のかごに投げ入れたり...。奇声をあげながら食堂に突入してモンスターボールを投げつけると、店員は「一体なんでしょう?」と立腹した様子だった。
再生回数は、いずれも500万回を超えているが、コメント欄には日本語と英語で
「恥ずかしい」
「二度と日本に来るな」
といった声が続々と書き込まれている。