「暴力事件とは別と池坊さんは言ったが別にしたらダメでしょ」
貴乃花親方は暴行の被害者である貴ノ岩の師匠。一方、八角理事長や、現場に同席していた白鵬や鶴竜は、それぞれ程度は異なるがより軽い「報酬減額」処分で済んでいる。また日馬富士の師匠・伊勢ヶ浜親方はすでに自ら理事を辞任しており、結果的に貴乃花親方と同じ「役員待遇委員」への降格に収まった。この点、池坊議長は貴乃花親方の「巡業部長」としての責任を重く見たと説明し、「被害者・加害者と一緒にしないで」と理解を求めている。
だが、志らくさんは5日にツイッターで「処罰の重さが加害者側より被害者側の方が重い事がおかしいと言っている。暴力事件とは別と池坊さんは言ったが別にしたらダメでしょ」と処分の不均衡を指摘した。また臨時評議員会直前の4日放送「ひるおび!」では、
「貴乃花親方が処分になるなら、八角理事長もお辞めになるべき」
と協会トップの責任に言及していた。
弁護士で中央大学法科大学院教授の野村修也氏もツイッターで4日夕、八角理事長の責任を追及。
「貴乃花親方を理事から解任するのであれば、横綱が不祥事を起こしたことに関する監督責任と稚拙な不祥事対応の責任を追及し、八角理事長も理事から解任すべきではないか」
その上で、「貴乃花親方が『著しく礼を欠いていた』と言うのであれば、評議委員会は著しくバランスを欠いていると思う」(原文ママ)と批判した。
報道によると今回の臨時評議員会では、11月に親方が独自に事件についてまとめた「貴乃花文書」の一部が新たに明かされた。親方は事件直後に鳥取県警へ被害届を出したが、八角理事長をはじめ協会執行部4人は執拗に「内々に済む話だろう」と被害届の取り下げを要請してきたという。
この点、5日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)で加藤浩次さんは、「協会に『被害届を取り下げろ』と言われたら、(貴乃花親方は)黙ると思う。貴ノ岩関が頭を割られたのに、『これは揉み消すぞ』と言っているように聞こえる」とし、聴取に応じなかった親方に理解を示した。さらに
「協会は警察から連絡があったのに、(九州)場所中だということで遅らせた。想像ですが、その間に揉み消して内々にできればいいと思っていた節があるのではないか」
「そこ(場所前に対応しなかったこと)は理事会にも非があると思ってしまう」
と責任について指摘した。