女性宮司らの殺傷事件が起きた東京都江東区内の富岡八幡宮で、初詣に対するネット上の見方が分かれている。
大晦日の2017年12月31日は、深夜になっても参拝客がまばらな様子がテレビのニュースで流れた。
三が日は、人出が大幅に減少と報じられる
年明け15分前ごろになって、ようやく本殿の前に行列ができる。日付が変わった瞬間には、若者らが手を上げて新年を祝い、歓声も沸いた。
とはいえ、例年なら参道から大通りまで達する大行列はできなかった模様だ。18年の三が日は、例年約15万人が参拝に訪れるが、人出が大幅に減少したと報じられている。神社周辺の商店街でも、訪れる客が少なかったとの声が出ていた。
事件があっても参拝した人は、どんな考えをしていたのか。
1月4日放送の情報番組「ビビット」(TBS系)のインタビューでは、30代男性は、「毎年来ているので、今さらもう変える気はない」と話した。60代女性は、「子供たちのお宮参りとか七五三とかいろんなこと、こちらの氏神様なので、お世話になっておりますから」と言う。
また、混んでないと期待して来たという40代のカップルは、「逆に来てよかった」と打ち明けていた。
ニュースのコメント欄などでは、参拝についての意見が分かれている。
「信頼を回復するには長い年月がかかる」
参拝に行きたくないという人からは、「縁起が悪いところへ正月早々行きたいとは思わない」「御利益あるの?普通の感覚なら行かない」「殺傷事件は神と直接的な関連がないとはいえ、そう簡単に割り切れるものではない」といった声が上がった。
一方、参拝に理解を示す声も出ている。「事件と神様は別だ」「氏子の人は長い付き合いの神様に新年のご挨拶くらいはしたいでしょ」「参拝からしたらこれぐらいの方がいい」などだ。中には、運気は今が底だからお守りは買い時といった声もあった。
富岡八幡宮では、初詣前に、氏子らを招いて事件現場でお祓いをしている。ホームページ上では12月25日付で、「氏子崇敬者の皆様はじめ世間一般の多くの皆様の信頼を回復するには長い年月がかかることと存じますが、謹んで日々の神明奉仕に励み、日ごと・月ごと・年ごとの祭典神事を積み重ね、神社のあるべき姿を求め続けて、倦まずたゆまず社務に励むことが何より大切なことと存じます」と宮司代務者名で書いている。