群雄割拠の「花の2区」は、予想外の番狂わせとなった。
東洋大の相沢晃(2年)が中継所トップでたすきをもらうと、学生長距離界エースの神奈川大・鈴木健吾(4年)とほぼ同ペースで首位を独走。追い風のバックアップも受け、区間歴代7位の好タイムを叩き出し、トップでたすきを渡した。一方、鈴木ら本命の選手たちはというと...
「相沢くんの走りは素晴らしい」
2区のレースは、神奈川大の鈴木と青山学院の森田歩希(3年)、東海大の阪口竜平(2年)が2位集団で東洋大の相沢を追走する形となった。だが相沢のテンポ良い走りを前に、3人はその差を縮められない。
難所のひとつ、権太坂。東洋大の相沢は2位との差をたすき受け取り時の二倍の40秒差に広げる快走。これに対して鈴木は青学・森田に抜かれたり追いついたりの苦戦。この想定外のシーンに原因を問われた昨年、青学エースだったOBで解説の一色恭志は、
「僕もそうだったんですが、周囲を気にし過ぎかもしれませんね」
結局、鈴木は前年タイムより9秒遅い1時間7分26秒に終わった。
首位の東洋・相沢は歴代7位の好タイム、1時間7分18秒でたすきリレー。森田と山梨学院大のニャイロ(3年)が3秒速い1時間7分15秒で走ったが、相沢の好走が光った。 解説の渡辺康幸氏も区間中盤で
「相沢くんの走りが素晴らしい」
と絶賛していた。
一方、鈴木と共に注目された阪口は1時間8分55秒。リオ五輪3000メートル障害に出場した「オリンピアン」で、順天堂大のエース・塩尻和也(3年)も1時間9分26秒と不調に終わった。