LINEやTwitterなどで用いる絵文字の後ろに、「♂」「♀」といった記号がついていることがネットで話題になっている。
性別のマークをつけることがいま流行しているのではないか、といった声も見られたが、その理由は何なのだろうか。
古い機器だと絵文字の各要素を組み合わせられず、♂♀といった記号が出現
スマートフォンなどの文字コードとして用いられるUnicodeについて情報を提供しているアメリカの非営利団体Unicode Consortiumの「Gender Emoji ZWJ Sequences」(2016年7月14日)によると、絵文字を画面に表現する場合、その仕組みがいくつかの要素に分かれているという。
たとえば、「走る女性」の絵文字を画面に表示する場合、(1)「走る人間」、(2)ゼロ幅接合子と呼ばれる文字同士をつなげる役割を持つ要素「ZWJ」(Zero Width Joiner)、(3)「女性のマーク(♀)」の3つの要素が組み合わさっている。
通常は、この3要素で「走る女性」の絵文字だけが表示される。しかし、バージョンアップされていない古い機器で絵文字の表示を行う場合には、そうでないケースがあるらしい。なんらかの原因で「走る女性」のうち3つの要素を組み合わせて読み取ることが出来ない場合、「走る人間」に加えて「♂」「♀」といった性別を表すマークが表示される、という。
試しに、筆者の持つAndroid5.1を実装する携帯電話では画像にあるように、うまく読み込むことが出来ず、それぞれ「♂」と「♀」の記号が表示された。