天然ガスの「吸血鬼」北京 この冬の供給は足りるのか

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ロシアのパイプラインでも間に合わない

   天然ガスについては、中ロ両国首脳が幾度となく意見を交換し、驚くべき大型契約を交わした。ただ、中ロ天然ガスパイプラインに、いったいどれほどのガス輸送能力があるのだろうか。

   契約によると、2018年から、ロシアは中ロ天然ガスパイプラインの東ルートによって中国に天然ガスを供給し始めるが、輸送量は年々増加するとされ、最終的には毎年380億立方メートルに達し、累計契約期間30年で、契約総額は4000億ドルに上る。

   ただ、これはまだ執行されていない。実際のいまのところ、ピークに達したところで、毎日送られてくるガスはかろうじて北京一都市の暖房供給に間に合う程度だ。

   一方、中国が自ら行っている「西気東輸(西部地区のガスを東部地区に輸送する)」の中の寧夏回族自治区の中衛から陝西省の靖辺までの中靖連絡線は、17年11月27日から営業を始めたばかりだ。1日当たりの設計輸送量は1億立方メートルに達しておらず、単独では北京の暖房供給の必要量に応じきれないのは間違いない。

   誇張なしに、ガス消費量の面で、北京は超弩級の「吸血鬼」あるいは底なし沼である。CNPCはありったけの力を振り絞って、なんとか北京の需要に間に合わせるのがやっとで、天津あるいはいわゆる「環渤海経済圏」に対しては無力だ。

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