「一生忘れないよ」。作家の乙武洋匡氏が、かつてメディアから受けた「『人として最低限の礼儀』を欠いた行為」に強烈な皮肉を送った。
事は、乙武氏の父親の葬儀で起きた、という。
「悲しみに暮れる母に執拗にレンズを向ける」
乙武氏はツイッターに2017年12月26日、
「メディアの皆様。亡父の葬儀に際しては、お知らせもしていないのにTシャツ、デニム姿で大挙して葬儀場に押しかけ、悲しみに暮れる母に執拗にレンズを向けるなど、『人として最低限の礼儀』を欠いた行為を誠にありがとうございました。一生忘れないよ」
と投稿。「17年近く前の話」という。
「人として最低限の礼儀」とは、大相撲の元横綱・日馬富士による暴行事件での貴乃花親方の「態度」に関し、サンケイスポーツ25日付紙面のコラムで使われた文言だ。
事件の被害者である貴ノ岩の師匠・貴乃花親方は、部屋前に連日集まる報道陣に沈黙を貫いている。これに同コラムは「『みなさん、寒い中ご苦労さん』とひと声でもかけたら印象がガラリと変わるのでは...」「親方にすれば『うっとうしい』だけかもしれないが、それが人としての最低限の礼儀ではないか」と主張。押し寄せるメディア側から苦言を呈した形となり、インターネット上では「勝手に押し掛けてきて何言ってんねん」などと批判が相次いでいた。乙武氏は上記ツイッターで、この件について報じたJ-CASTニュースの記事URLをシェアしている。
さらに乙武氏は27日、父の葬儀では「彼らは喪章すらつけてくることはありませんでした」とし、他のユーザーがリプライで使った文言を引用しながら「『人の生き死には、家族や知人にしか関係無いんだから』メディアが押しかける必要もないのではないでしょうか。著名人本人の死ならまだしも」とも投稿している。