河野外相「合意変更なら日韓関係がマネージ不能に」
康京和(カン・ギョンファ)外相は12月26日の記者会見で、
「すべてのオプション(選択肢)を念頭に置きながら、元慰安婦側と意思疎通を図っていかなければならない」
と説明。韓国政府としての意思決定には一定の時間がかかる可能性もある。韓国政府は、18年2月に開幕する平昌五輪に安倍晋三首相の出席を要請しており、五輪前に合意をめぐる態度を決めてしまえば出席が遠のくためだ。菅義偉官房長官は検証結果発表に先立つ12月27日午前の記者会見で、こういった見方について、康外相から招待があった際に安倍首相が
「国会日程など様々な事情を踏まえて検討する」
と応じたことを紹介するにとどめた。
河野太郎外相は、検証結果の発表を受けて
「日韓合意は、両政府間の合意であるとともに、国際社会からも高く評価されたものです。今般の報告書には、韓国政府の日韓合意についての立場は含まれていませんが、日本政府としては、韓国政府が同報告書に基づいて、既に実施に移されている合意を変更しようとするのであれば、日韓関係がマネージ不能となり、断じて受け入れられません。日本政府としては、韓国政府が合意を『最終的かつ不可逆的』なものとして引き続き着実に実施するよう、韓国側に対し、強く求めます」
とする談話を発表。再交渉に向けた動きを、きわめて強い言葉でけん制した。