ダウンタウンの松本人志さん(54)らが安倍晋三首相と会食したことをめぐり、脳科学者の茂木健一郎さん(55)が批判的なツイートをしたことについて、歌手の武田鉄矢さん(68)が「別に誰と飯食ったっていいじゃない」と真っ向から異論を唱えた。
この発言をめぐっては、ネットで「これは正に正論」「政権擁護に躍起」と賛否が分かれている。
ツイッターで「安倍総理の犬」と書かれ...
松本さんは2017年12月15日、安倍首相をはじめ「ワイドナショー」(フジテレビ系)で共演する東野幸治さん、HKT48の指原莉乃さん、社会学者の古市憲寿さんと都内の焼き肉店で会食した。
東野さんは24日放送の同番組で、「僕のツイッターには、『安倍総理の犬』とか(笑)」などと会食への批判が寄せられていることを明かし、松本さんは「雑談でたわいない話してワリカンで帰っただけなんですけど。全然ないですよ」と、政治家転身などのウワサを否定した。
東野さんが「それと時を同じくして」と紹介したのが、茂木さんのツイートだ。茂木さんは17日、お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」がお笑い番組「THE MANZAI」(フジテレビ系)で披露した政治風刺の漫才をツイッターで絶賛する一方で、
「時の首相と食事をしてよろこんでいるようなお笑い芸人や、コメンテーターは、別にいてもいいけど、文化にはあまり貢献しないと思う。そういう人たちは、忖度のエンジェルに過ぎないから。それは、公共の電波でやるコメディではありません」
と持論を展開。この「お笑い芸人」が松本さんのことを指しているのではないかと指摘が出ると、茂木さんは
「ぼくのツイートは、松本人志さんや、古市憲寿さんを批判しているわけではありません。むしろ、エールです」
と説明していた。
首相をバカ呼ばわりすることを「かっこよがる」風潮
24日放送の番組に出演していた武田さんは「自由自在に跳ね回るのが笑いであるとすれば、アレは絶対にあっていい」とウーマンの漫才を称賛。続けて、「もう1個だけ。茂木さんも...」と茂木さんを名指しして
「誰とメシ食おうといいじゃないですかね。皆やたら、『反権力』とか、政治を批判したり、首相に向かってバカと言ったりすることを『かっこよがる』風潮ありますよね」
と熱弁した。
松本さんはこの発言を受け、「茂木さんは寂しいんですよ。たまに発作みたいなのが起こるんですよ」などと笑いを誘った。
「殴り返してこないことをみて『かかってこい』と言う人」は「ずるい」
しかし武田さんはその流れを引き戻すかのように、
「政治を批判する方はたくさんいらっしゃる。大事なことなんでしょうけど。相手が殴り返してこないことをみて、かかってこい、と言う人いますよね。それはずるいと思うんだよね」
と持論を展開。真剣な面持ちで
「誰とでもメシを食うというのは、とても大事な人間の部分じゃないかなと思う」
と語った。
武田さんのコメントは総じて、首相と会食した芸人を「忖度のエンジェル」と呼んだ茂木さんに真っ向から異を唱えるものだと言える。こうした武田さんの持論には、ツイッターやネット掲示板で
「武田鉄矢が正論。政治批判しちゃいけないとはもちろん思わないけど、『政治批判や反権力がカッコいい』みたいな姿勢こそカッコ悪いと思う」
「おっしゃる通りです。誰と食べても別にいい事。憲法や法律で規制されていないことをグダグダ言って恥ずかしい」
「これは正に正論。見事な三枚おろしでしたね。笑」
と賛同の声が巻き起こった。一方、
「武田鉄矢氏の発言に関して言いたい事。少なくとも、権力側は『何も言い返さない』存在ではない」
「政権擁護に躍起になり、批判的な意見を封じ込めようとする武田氏。本当に許せない」
など反対意見も上がっている。
各社の首相動静を調べる限りでは、武田さんは首相と会食を共にしたことはない。