中国「脱石炭」政策の迷走 「厳寒にガス欠」で起きた怨嗟の声

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低価格政策が招く天然ガス不足

   北京では、市政府が公開の形で、それまでは声高に宣伝していた石炭使用停止政策を取り消し、北京市東南部郊外の大型火力発電所を再起動した。

   また、企業の天然ガスの使用を制限して民用に回し、中国西部では一部の大型化学工場を少なくとも4カ月間、操業を停止させ、そこで使用する予定だった天然ガスを家庭と学校の暖房用に回すことにした。

   中国が消費する天然ガスは生産量に比べて非常に多く、不足分は輸入で補っている。また、中国は、エネルギー大手の天然ガスの販売価格を国が低価格に統制し、国内で使用される天然ガスを石炭よりも清潔な代替燃料にしようと奨励している。

   しかし、低価格を維持するということは、エネルギー会社に天然ガスの生産増、輸入増の動機を持たせないことを意味する。中国石油(ペトロチャイナ)のレポートによると、今年の前3四半期の天然ガス部門の赤字は2016年同期比で大幅に上昇している。

   「これは天然ガスの使用拡大を約束して以来、中国で顕著になった最も厳しい天然ガス不足である」と、12月13日の『ニューヨーク・タイムズ』はエネルギー業界関係者の話を引用して報じた。

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