すでに小田急では導入済み
こうしたサービスを17年6月、いち早く導入したのが小田急電鉄だ。新宿駅構内のトイレについて、空き室の有無をアプリ上でチェックできる。「お客さまから弊社に対していただいているご意見・ご要望やSNSなどから前向きなご評価をいただいていると考えております」(広報担当者)とのことで、やはり今後、利用客の意見も踏まえながら、他の駅や商業施設にも展開を検討するとしている。
IoTによるトイレ空き室の管理サービスは、近年複数の企業が参入している。主なクライアントは、一般客へのサービスとして導入を進める駅や商業施設のほか、企業などが自社オフィスで社員向けに導入する事例も多い。
小田急のサービスを開発しているのが、上記のKDDIだ。もともと、法人向けにイントラネットの提供を手掛けてきたが、「多くの法人のお客さまが、トイレに関する問題を抱えています。そのソリューションとして、今年から『KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~』を立ち上げました」(広報)。
特に大手企業では、昼休みなどに社員が限られたトイレに殺到する光景がよく見られる。順番待ちのタイムロスやイライラなどは、そのパフォーマンスにも影響しかねない。空き室確認によりこれを効率化するとともに、企業側では利用実態を把握し、改善を図れるというのがアピールポイントだ。小田急などへの導入を機に、さらに認知が広がることをKDDIでは期待する。