シンガーソングライターの桑田佳祐さんが2017年末のNHK紅白歌合戦に特別出演すると発表され、注目を集めている。
紅白には、すでに安室奈美恵さんが出演することが決まっている。こちらも特別枠ながら、「紅組が有利になる」と考えていた千葉商科大学国際教養学部の専任講師、常見陽平氏は、桑田さんの出演によって「ホッと胸をなでおろした」とブログに期待をつづった。
「前向きに引導を渡して欲しい」
NHKの2017年12月22日の発表によると、桑田さんは横浜アリーナでのカウントダウンライブから中継する形で、紅白に特別出演する。17年度前期の連続テレビ小説「ひよっこ」の主題歌に用いられた「若い広場」を歌う予定だ。桑田さんの紅白は、ソロでは2010年以来、サザンオールスターズも含めれば14年以来の出演となる。
これを受けて常見陽平氏は22日にブログを更新し、「私はホッと胸をなでおろした」と心境をつづった。19年9月限りでの引退を表明し、ラスト紅白となる安室さんの名前を出しながら、「これは安室奈美恵出演以上のビッグニュースである。予定調和など無視して、ぜひ、大暴れして頂きたい」と喜んだ。桑田さんに対して、
「最高の刺客」
「安室引退に対して負けないインパクトを残して欲しい」
「安室奈美恵引退のお祝いムードも結構だが、ここは格の違いを見せつけ、前向きに引導を渡して欲しい」
といった言葉を用いて「期待」を寄せている。
ここまで反応するのには理由がある。常見氏は、安室さんの特別出演が発表された翌20日のブログで「納得がいかない」と不満を吐露。理由の1つは「公平性が損なわれてしまう」ことにあり、「特別枠とはいえ、安室奈美恵を投入することは紅組が有利になってしまわないか。この闘いにかける白組の士気は下がってしまうのではないか」と推測した。
常見氏「NHKもなかなかあっぱれである」
そこで20日のブログでは、もし安室さんを出演させるなら「白組勢の特別枠」も設けるべきだと主張。J-CASTニュースの同日の取材には「白組側が不公平にならないような配慮をNHKに求めたいですね」と話していた。
そのため、22日のブログでは「NHKもなかなかあっぱれである。公共放送とはいえ、資本の走狗と化した日和見主義者同然かと思ってしまっていたが、見直した。。安室奈美恵投入により、紅組が有利になってしまうと思いきや、桑田佳祐という究極兵器を用意するとは」と感心している。
労働社会学が専門で企業の人材戦略などに見識が深い常見氏。リクルートホールディングスの創業者、江副浩正(えぞえ・ひろまさ)氏の「『自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ』という言葉を思い出した」として、「NHKの今回の取り組みには自己革新の魂を感じる」ともつづっていた。