「絵に描いたように右傾化してしまい...」
能町さんは、貴乃花親方から思想的な影響を受けた力士について、週刊文春(12月14日号)のコラムの中でより詳細な事情を明かしている。双子力士の兄・貴公俊(20、幕下)と弟・貴源治(20、十両)の2人が、「右傾化した」などと指摘しているのだ。
コラムによれば、14年頃までは2人のツイッターでの発言は「ふつうの明るい若者という感じ」だった。しかしその後、投稿の内容は一変し、旭日旗の画像や「日本人としての誇り」などの言葉が目立つようになったという。特に、弟の貴源治のツイートについては、
「絵に描いたように右傾化してしまいました」
と振り返っている。
こうした貴乃花親方による弟子への思想的影響の可能性を挙げた上で、能町さんはコラムを次のような文章で終えている。「貴乃花親方はどうか有望な弟子を変な方向へ導かないでほしい。親方は弟子にとって父親なんですから......」。
なお、上述してきたラジオ番組で能町さんは、番組MCのお笑いコンビ「ナイツ」の土屋伸之さんの「この先、貴乃花親方は弟子たちをどうしていきたいんでしょうか」という質問に答える形で、
「こうなってくると、結構民族主義みたいな感じじゃないですか。日本第一みたいな。そうなると、なおさら貴ノ岩ってモンゴル出身だから、はたしてどう思っているの?というのがすごく不安になってくる」
と心配の言葉も口にしていた。そのほかにも能町さんは、ツイッターでも貴乃花親方の思想を否定的に捉えるツイートを何度も繰り返している。
こうした貴乃花親方の思想をめぐる能町さんの一連の主張について、ツイッターやネット掲示板では、「能町の懸念は正しい」と共感するような意見が出る一方、「個人の思想が傷害事件に何の関係があるのかわからん」と否定的な見方も出ている。