相撲愛好家として知られるコラムニストの能町みね子さんが、週刊誌のコラムやラジオ番組などで、日本相撲協会執行部との対立が表面化している貴乃花親方(45)の「思想」について繰り返し言及している。
能町さんは2017年12月16日放送のラジオ番組「TOKYOナイツのちゃきちゃき大放送」(TBSラジオ)に出演。「貴乃花親方はちょっと危ない」と切り出し、貴乃花部屋の一部力士が右傾化しているなどと訴えた。
初場所休場は「貴ノ岩のためなのか」
このラジオで能町さんはまず、元横綱日馬富士による暴行事件の被害者・貴ノ岩の休場が続いていることを疑問視。貴乃花親方が18年1月の初場所を全休させる意向だと報じられている点について、「復帰させる気がないのかって。それは貴ノ岩のためなのか」とコメントした。
その上で能町さんは、週刊朝日(17年12月22日号)が報じた、貴乃花親方が11月末に支援者に送ったとされるメールについて、
「これがちょっととんでもないシロモノで。以前から私が危惧していたことが明らかに書いてあって」
と切り出した。
週刊朝日が全文を掲載したメールの中で、貴乃花親方は相撲協会のことを「陛下のお言葉をこの胸に国体を担う団体」と表現。また、「角道、報道、日本を取り戻すことのみ私の大義であり大道であります」との一文もあった。
こうしたメールの内容について能町さんは、「大日本帝国みたいな感じになっていて、軍隊とか、もう昭和の戦中のような文章」だと指摘。続けて、
「(貴乃花親方が)個人の考えとして思っている分には責めようがないですけど、弟子を預かる親方がこういうことを言っているとなると、弟子にも当然影響するわけですよね。実際、影響受けてるんですよハッキリ言って」
とも訴えた。一部の弟子が貴乃花部屋に入った後、ツイッターのプロフィール写真を「旭日旗」に変えたり、「かなり極右に近い人」の投稿をリツイート(拡散)するようになった、と明らかにしたのだ。