天皇陛下の退位をめぐり、国民の祝日である「天皇誕生日」についての検討が進められている。退位に向けた特例法では、天皇陛下が退位された後は、皇太子さまの誕生日の2月23日を天皇誕生日とすることが定められている。
毎日新聞は2017年12月21日付朝刊で、政府が現・天皇誕生日の12月23日について、天皇陛下の退位後は平日とする検討に入ったと報じた。
「上皇の誕生日を祝日にすると事実上の『上皇誕生日』になり、新天皇の誕生日と併存して国民の目に『二重権威』と映る懸念がある」(第14版、1面)
としている。
菅氏「幅広い議論が必要」
報道を受け、菅義偉官房長官は21日午前の記者会見で、
「皇室典範特例法には、国民の祝日に関する法律が定める『天皇誕生日』を12月23日から2月23日に改める規定がある。したがって、このまま皇室典範特例法が施行されれば、12月23日は平日になる」
と述べた。そのうえで、
「どのような日を国民の祝日にするかは多様な論点があり、皇位継承後の12月23日を平日とするのか、あるいは新たな国民の祝日とするのかについては、国民各層の幅広い議論が必要だと思う」
とした。
これまでの天皇誕生日は、明治天皇は「文化の日」(11月3日)、昭和天皇は「昭和の日」(4月29日)として祝日に制定されている。今回は生前退位となることもあり、慎重に議論が進められている。
そうしたなか、世間一般の人にとっては、祝日が増えるかどうかといった点が関心の的となっている。ツイッター上には様々な意見が寄せられている。
現・天皇誕生日が平日になるかもしれないことについては、
「12月23日平日になるの悲しいな」
「平成の日になるんじゃないの?」
「ええやん祝ったれよ~~!!!」
といった反応が。12月唯一の祝日がなくなることへの抵抗も強い。クリスマスシーズンのウキウキ気分も相まって、12月23日を重要視する人もいる。一方で、年末の忙しい時期のため平日の方がありがたいといった声も。