つくば市の「成人式」に鉄製の柵!! 警備員配置4倍で「動物園かよ!」ネットで笑い

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   成人式で暴れるのは「つくば市の文化」なのだそうだ。毎年、新成人の後輩が式を見に来て先輩たちが暴れる様子を観察し「カッコいい」と唸り声をあげ、来年は自分たちがと思うのだという。

   そんなつくば市が2018年1月7日に開催する「成人の集い(成人式)」で、警備員を今年の4倍の40人を配置するなど混乱対策を強化する。今年初めて逮捕者が出たためだが、新成人が壇上に登れないようにするため鉄製の柵を置くと発表したことで、「動物園かよ!」などといった笑いがネット上で起きた。

  • 晴れ晴れしいはずなのだが・・・ (写真はイメージ)
    晴れ晴れしいはずなのだが・・・ (写真はイメージ)
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逮捕者を初めて出してしまった

   J-CASTニュースが17年12月21日につくば市に取材したところ、18年1月7日に開催する成人式では警備員を増やすほか、市職員らを含めたスタッフ数は同90人から200人に増員する。危険物はもちろんだがクラッカーや酒類の持ち込みを禁じ、入場時にはバッグの中身など持ち物検査をする。飲酒している場合は入場を断る場合もある。また、これまでは式典、アトラクションを合わせて2時間半の開催時間だったが、これを45分程度に縮める。新成人の集中力が切れないようにするためだ。

   ネット上ではこうした市の対応に、

「ここまでして開催する必要あるのか?」
「鉄柵wwwww成人式なのか動物園なのかはっきりしろ」

などといったことがツイッターや掲示板に書き込まれた。

   どうしてこれほどまで厳重な警備をしなければならないのだろうか。実は17年1月9日に行われた式は過去最大の混乱になった。五十嵐立青市長の挨拶中にクラッカーを鳴らしたり会場の椅子を投げようとする1団がいて、始まって15分後に式は中断。10分後に再開されたものの騒ぎは収まらず、壇上の前に次々と飛び出す新成人がいて警備員に静止され押し合うような状態が続いた。壇上にいた来賓の石井啓一国土交通相の席の近くに登壇しようとする新成人もいて、それは石井大臣のSPによって抑えられた。警察官の職務を妨害した公務執行妨害容疑で、当時19歳の新成人の少年が現行犯逮捕された。市によれば式の中断も逮捕者が出たのも初めてだという。

   厳重な警備をしなければならなくなっている理由は他にもある。それは式で暴れるのが「つくば市の文化」だとし、これからもこのような混乱が続く可能性があるからだ。17年1月10日放送の「モーニングショー」(テレビ朝日系)では、式で暴れた10人ほどの新成人のインタビューを放送した。

後輩たちが新成人の暴れっぷりを「カッコいい」と見学

   「モーニングショー」では、かなり酒に酔っている感じの新成人が「今日の主役はオレです!」と語り、

「ステージ上がって、イケイケやって、ドンパチやってきたから。楽しいじゃん、つくばの文化!」
「先輩らがやっているのを見て、カッコいいなと思って。いい歳こいてやっているわけですよ、こうやって」
「僕もステージに上がりたかったですね。本当に。つくば最強!!!みたいな」

などと話していた。18~19歳の後輩が毎年式を見に来ていて

「来年は俺たちも!」

と、「伝統」として受け継がれているのだという。

   これは本当なのか。市の担当者はJ-CASTニュースに、

「大半の方は真面目に式に出られていますが、『文化』などと間違った考えを持っている方がいるのは事実です」

と打ち明けた。今年の混乱に市民から、成人式は辞めたほうがいい、といった意見が寄せられたという。しかし、市と新成人の実行委員との話し合いの末に、警備を厳重にしても続けるべきだという結論に達したという。ただし、今年のように式で暴れたいと待ち構える新成人は存在するわけであり、結果によっては成人式自体の消滅も将来的にはありえるようだ。

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