小樽市長「市民に尻叩かれ警察ざた」の深層 地元でささやかれる「政治的事情」

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辞職勧告決議案が提出され賛成多数で可決

   森井市長の後方に付き「事件」を直接見ていた、という担当者は、

「男性は市長と擦れ違いざま、大きな声を出して、お尻と腰の間辺りを挨拶とはよべない強い力で叩き、市長がよろめきました。『そんなに強く叩く?』と驚きました。大きな声だったため、何を言ったのかは聞き取れませんでした」

と打ち明ける。新聞記事は委員会での参考人の証言を基にしているため、市長に対する批判が起こっているのは仕方のないこと、とも。市長と市長を叩いた男性に面識があったのかは分からないが、議会の傍聴に訪れては市長に対し大きな声でヤジを飛ばす人物として有名なのだという。そういうこともあって、市長は通報を決めたのではないか、と推測をしていた。

   実は森井市長、議会とは対立関係にある。10月10日には森井市長と、森井市長が抜擢した上林猛副市長への辞職勧告決議案が提出され、市長の辞職勧告は有効票15票のうち14票、副市長は有効票18票のうち17票が賛成し可決された。副市長は2020年1月末までの任期を残し17年11月末で辞任した。市の事業を優先的に市長の後援会関係者に回しているとか、市の人事を自分の都合がいいように動かしている、虚偽の証言が多い、など「市長失格」と騒がれ続けた。実際にそれが本当なのかは分からないが、そもそもは15年4月の市長選挙から森井市長の周りは対立する人物に囲まれていた。というのも、自民、公明、民主、連合小樽、小樽商工会議所という磐石な支持基盤を持つ、当時現職の中松義治市長を、無所属の森井市長が大差で破っている。結果的に森井市長の周りは「オール野党」という形の船出になったのだ。小樽市地元の掲示板を見ると、長老の政治家たちは森井市長を若造だ、支持基盤が弱いと見下していて、思い通りの市政ができないのではないか、と心配する声もある。今回の暴力事件だとしての通報もこうしたことに関係があるのではないか、と考えている人もいる。

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