パッキャオに1Rで54発TKO負けした寺尾新が告白 「千手観音に見えた」「一撃一撃が鉄パイプ」

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   「史上最強のボクサーは誰か?」という話題になれば、マニー・パッキャオ(39)の名前が必ず候補にあがるだろう。世界6階級制覇を果たしたフィリピンの英雄だ。

   そんなパッキャオと戦った日本人ボクサー、寺尾新(46)がテレビ番組に出演。「勝てると思った」と息巻いて臨んだものの、「歯が立たない」と圧倒されるまでの試合経過を克明に語った。

  • 世界6階級制覇のマニー・パッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)
    世界6階級制覇のマニー・パッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)
  • 井上尚弥(左)を指導するパッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)
    井上尚弥(左)を指導するパッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)
  • 世界6階級制覇のマニー・パッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)
  • 井上尚弥(左)を指導するパッキャオ(写真は2016年11月、東京・原宿でのジム設立会見)

パンチ1発が「軽い交通事故みたいな感じ」

   パッキャオは19歳でWBC世界フライ級王座を獲得すると、階級を次々と上げ、スーパーウェルター級までの計6階級で世界王座を獲得。2015年5月にはフロイド・メイウェザー・ジュニアとの世界ウェルター級王座統一戦を行い、「世紀の一戦」として全世界が注目。パッキャオは1億5000万ドルのファイトマネーを稼いだ。通算戦績は68戦58勝(38KO)7敗2分。

   選手としてだけでなく、2016年11月には東京・原宿で「パッキャオジム トーキョージャパン」を設立し国内で話題に。また、フィリピンでは国会議員をつとめている。

   そのパッキャオが最初の世界タイトルを取る直前の1998年5月に対戦した寺尾新が、2017年12月18日放送の「激レアさんを連れてきた。」(テレビ朝日系)に出演。当時27歳の寺尾は10勝2敗1分けで日本フライ級2位と波に乗っていた。この時WBA世界5位だったパッキャオには、前日計量で顔を合わせても「オーラがなかった」といい、「勝てば世界ランカー」と息巻いた。

   パッキャオのスタミナ不足を突こうと考えた寺尾は、前半はアウトボクシングで体力を削り、後半に畳みかける作戦だった。だが、その構想は最初のラウンドで消し飛んだ。

   1R1分30秒すぎ、パッキャオの左ストレートが寺尾の顔面を直撃し、ふらついた。

「3~4メートル離れているイメージで安全地帯にいたはずなのに、飛び込んできた。頭からなめるようなイメージで、それ一発でガクンときちゃって。軽い交通事故みたいな感じですね。今まで味わったことのない衝撃でした」
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