太った人は知能が低く怠惰?
研究チームがさらに問題視したのは、肥満や過体重のキャラクターの扱いだ。不健康な食生活を肯定的に描きながら、太りすぎや肥満のキャラクターはすべての映画で否定的に描写されており、知能が低く劣った怠惰な人物であるとされることが多かった。
ハワード博士は「矛盾した描写で、不健康な食事を肯定しながら、肥満を差別しても良いという誤ったメッセージを映画が示している」と指摘している。
今回の研究はあくまでも映画内でどのような描写がなされているかを検証するもので、実際に子供たちに影響を与えているかまでは確認していない。
しかし、研究チームは「(メディアから受ける影響を示した)先行研究の結果を踏まえると、ある種の影響が存在すると考えることは妥当であると考えられる」とし、次のようにコメントした。
「子どもに映画を見せるな、などと言うつもりはないが、両親や小児科医などが子供の置かれている文化的な環境を理解し、子どもの自主性を尊重しつつも健康的な行動を促す積極的で意識的なメッセージを提供することが重要となる」