ビートたけしさんが日本相撲協会の池坊保子・評議員会議長と火花を散らせる場面があった。
2人は2017年12月17日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)に出演。元横綱・日馬富士の暴行事件で、被害者の平幕・貴ノ岩の師匠である貴乃花親方が「反協会」的な立場を貫いていることについて、真っ向から対立した。
池坊氏「もっと率直に仰らないといけない」
公益財団法人の日本相撲協会において、池坊氏は理事会を監督する立場にある「評議員会」の議長。「評議員会があって理事会があります」などと説明すると、たけしさんが「いろんな組織を自分たちの責任逃れで作ってんじゃねえの?」とかみついた。
すかさず池坊氏は「いえ、公益財団法人というのは国が決めたものですから、相撲界が決めたわけではありませんから」と返したが、たけしさんも「あんなもん国で決める必要ねえだろ」と応じた。
放送が始まってまだ数分。インターネット掲示板では「たけしが既にバトルモード」「たけしは色々言いたいんだろうな」といった声が漏れていた。
暴行事件では、貴乃花親方が協会の危機管理委員会による聴取に応じないなど沈黙。当局の捜査が終わったら協力するとして、表立って口を開いていない。
池坊氏は、協会を「会社」になぞらえ、「(貴乃花親方が)『会社』のルールを守らないで何も言わないのはおかしいじゃありませんか。まず『企業』をしっかり運営して、どう良い方向に持っていくかというのが改革なんです。改革、改革と仰るのですから、ぜひどういう不満を持っている、どういうところが足りないと、もっと率直に仰らないといけないと思います」と批判。貴乃花親方が理事を解任される可能性については
「さあ。それはまだ、ちゃんと危機管理委員会(の報告)を慎重に聞いてからだと思います。いずれの時かは(八角)理事長がご判断なさると思います」
と述べた。池坊氏自身の考えを問われると、「いま相撲協会を代表して言うのは軽々だから申し上げません」とするにとどめた。
たけし「そんなバカな話が通るわけないじゃない」
また、大竹まことさんが「よほど(貴乃花親方は)相撲協会と何かありそうで、他にも(対立の)原因があるんじゃないのか」と聞いたが、池坊氏は
「実はね、ないんですよ。ないにもかかわらず、あるように見せかけている、ということがいけないと思う」
とキッパリ。大竹さんは「それは分からないじゃないですか」と改めて尋ねたが、池坊氏は返す刀で、
「だから仰らなければいけませんでしょう。私はどちらの味方をするつもりもありません。でもね、毎日毎日ワイドショーに取り上げられる。貴乃花さんが喋ったら、それは解決することではありませんか」
と述べた。
たけしさんが再度、語気を強めたのはその後。巡業部長の貴乃花親方は、秋巡業中に起きた力士間の暴行を協会に報告しなかったとして、責任を問われる可能性があるとされるが、たけしさんは、
「(たとえば)若い衆が人を殺したら協会へ行くっていうの、おかしいじゃねえか。なんで殺しました、じゃあ協会に相談してって、そんなバカな話が通るわけないじゃない」
と協会の「ルール」を疑問視。さらに
「口喧嘩とか、飲み屋で揉めたくらいだったら協会に言いますよ。でも明らかに犯罪だって分かっているものを、まず協会に相談するっていう約束があること自体が...」
と言ったところで、池坊氏が制するように、
「相談するのではありません。届け出る義務があるということです。日馬富士さんと貴ノ岩さんは、終わった後で握手をしたそうです。ですから、その時点では2人とも大したことはないと思ったのではないかと」
と割って入った。
こうした激論にネット掲示板では「たけし激おこやで」「今日のたけしは結構言うな」「たけしが怒るって珍しい」と、たけしさんの激高ぶりに注目するユーザーが相次いでいた。