児童虐待捜査で「監視カメラが破損」
紅黄藍幼稚園のニュースには、さらにいろいろな風評が出てきた。とくに「性的暴行を受けている疑いがある児童もおり、その加害者は軍隊関係者だ」という情報も流れ、このニュースは瞬く間に中国全土を揺るがし、11月22日に朝陽区の警察が捜査に乗り出す事態になった。
一方で、介入した政府部門が真っ先に行ったことが「各種情報の削除」だということに驚く者はいなかった。すぐに「紅黄藍」や「軍隊」ひいては「幼稚園」までもが、ネット検索などでNGワードになり、これらの言葉が入った文章を中国版LINEとも呼ばれる微信(WeChat)にアップロードすることができなくなった。
11月25日になって警察がようやく簡単な通報を出し、1人の幼稚園教諭が児童に針を刺したことは認めたが、「錠剤を飲ませたり性的暴行したりしたという事実はなく、軍隊関係者とは全く関係がなく、これらは全てデマである」と発表した。さらに「幼稚園の監視カメラの映像を保存しているハードディスクが偶然壊れた」とも発表した。
いままで何度も大事件が起きると、それに関連する「監視カメラは壊れている」と警察が発表してきたが、今度もほぼ全ての人々は「警察が嘘を吐き、何かを隠している」と疑っている。
真相を告白する者がおらず、調査して報道するメディアがない。ただ警察の通知しかない。