【なかい君の学スイッチ】(TBS系)2017年12月11日放送
「いしだ壱成の実例から学ぶモラハラの恐怖」
2016年度の「離婚の原因」ランキングで、第2位が「モラハラ(モラルハラスメント)」だった。言葉や態度、身振りで相手を傷付ける精神的暴力で、18年からは広辞苑にも掲載される。
最近では、俳優のいしだ壱成の「モラハラ離婚」が話題になった。番組では、いしだの実例から、モラハラについて学んだ。
7つのルール課し、妻が怠ったら全裸で圧力
いしだが元妻に課したルールが以下の7つだ。
(1)毎朝コップ1杯の水の用意
朝起きてソファーに腰を下ろした瞬間に水が出てきて欲しいという。妻が先に起きているのが前提で、自分と一緒に目覚めるのも「許されない」そうだ。
(2)次に白湯を用意
(3)シャワー中にバスタオルと洋服を準備
(4)サラダを食べる時に7種類のドレッシングを用意
一口ごとに味を変えたいのだとか。
(5)帰宅時に45度のお風呂を沸かしておく
妻が先に入浴するのはダメらしい。
いしだ「二番風呂はお湯の張り方が好きじゃない」
(6)入浴中に洋服を洗濯機に入れカバンを部屋に運ぶ
(7)カバンから領収書を取り出してまとめて精算
怠ったら全裸になり、無言で突っ立って妻をにらみつけた。また、100回に1回くらいは「もー!」などと叫んでいたという。
ゲストの藤本美貴「子供じゃん!もう子供ですよ」
加害者が無自覚なのが、モラハラの怖いところだ。いしだは怒鳴ったり無言で圧力をかけたりして相手に恐怖を与え、逆らったら何をされるかわからないと思わせていながら、自分がモラハラ男だとは思っていなかった。
モラハラの人のルールにゴールはない
ゲストの神田沙也加は「私そんな苦じゃない。独占欲も嬉しいと思うタイプ」というが、心理カウンセラーの荻尚子氏によると、そういう人ほどモラハラの被害者になりやすいという。
荻氏「最初はもっと束縛して欲しい、もっと好きになってもらいたい、尽くしてあげたいという気持ちでやっていたら、それがすぐ当たり前になってしまう。モラハラの人の多くはルーティンやルールにゴールがない」
実はいしだも途中からルールを増やしたという。
(8)食事中は空いた食器を随時下げる
(9)寝室の冷暖房はベッドに入る前に調整しておく
(10)ゴミ出しの後は除菌シートで手を拭く
(11)ボーっとして休んでいる時は話しかけないで欲しい
決めたルールを相手が全てこなせば、加害者の中で当たり前になり、どんどん課題が増えてしまうのだ。
自分のモラハラ要素をセルフチェック
自分にモラハラの素質があるか、3つの項目でセルフチェックできる。
(1)デートの時彼女に着て欲しい服装はどっち?
A 長袖のシャツにフルレングスのデニムパンツ
B オフショルダーのトップスとショートパンツの露出が多い服装
(2)彼女を仲間に紹介する飲み会で彼女に求めることはどっち?
A 社交性
B 気立ての良さ
(3)彼女とのデートで食事へ...最初の注文どうする?
A 彼女が食べたい料理を選んでもらう
B オススメの料理を店員に紹介してもらう
C まずは自分の好きな料理を注文する
D 事前にコースメニューを頼んでおく
1問目でモラハラ度が高いのは「A」だ。彼女を他人に見せたくない、自分だけのものにしたいという独占欲の現れと考えられる。
2問目は「B」。彼女や妻が自分をよく見せるように、自分のために動いてくれる、自分を立ててくれることで彼女を支配下に置きたいという心理がある。社交性が高いとみんなの人気者になるから嫌だという考えはモラハラの始まりだ。
3問目は「C」。自分のことしか考えていなく、俺が喜ばせてやる、お前は俺が決めたもので満足だろうと潜在的に思っているかもしれない。以下、D→B→Aの順にモラハラ度が高い。
1つでも当てはまったら要注意だ。モラハラしてしまう自分を制御するには、モラハラを自覚し、怒りを抑える方法を身につけるとよい。
いしだは最近周りから「モラハラ男」などと言われ自覚、反省したという。今もドレッシングは7種類冷蔵庫に入っているが、一度に使うのは2種類にした。
怒りを抑える方法は「6秒我慢する」。怒りのピークは6秒なので、とにかくその時間をやり過ごすべし。