「実際の因果の流れ、に反する『言いがかり』に近い」
暴行事件が明るみに出たのは11月14日のスポーツニッポンによる報道。すぐに各メディアに広がり、報道は熱を帯びた。協会の危機管理委員会は同日に伊勢ヶ浜、貴乃花両親方を聴取した。一方、当事者である日馬富士を聴取したのは5日後の11月19日。また、事件の現場に同席していた鶴竜や照ノ富士を聴取したのは、さらにその4日後の11月23日だった。こうした協会の対応は、当時から各メディアでも「後手に回っている」と指摘されていた。
さらに、貴乃花親方は事件の初報から約2週間前の10月29日に鳥取県警へ被害届を提出し、協会は11月2日に県警から連絡を受けていたことも明るみに出た。翌11月3日に両親方から電話で事情を聞き、2人とも「分からない」と答えたという。ここから11月14日までは10日間以上ある。
八代氏は番組で、
「報道が過熱してきてから(協会の)聞き取りが始まったわけで、(貴乃花親方の報告が)何日か早くても、当事者たちへの聞き取りは実際なされなかったと思うんです」
と指摘。上記の池坊氏の発言について、
「この言い分は実際の因果の流れ、時間経過の流れに反する『言いがかり』に近いのではないかなと思います」
と批判した。さらに
「(11月2日に)警察から連絡があった後も動いていないのに、『(貴乃花親方が)もっと早く言っていれば動いたはずだ』というのはおかしいのではないかと思っただけなんです」
と首を傾げていた。