身の回りにいるハエが媒介している意外な細菌 胃がんや潰瘍を引き起こすピロリ菌

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うまく利用する方法もあるかも

   共同研究者のひとりである米ペンシルバニア州立大学のドナルド・ブライアント博士は、

「農村部で収集されたハエは、都市部のハエよりも保有する病原体が少ない傾向にありました。もしどこか緑豊かな場所でピクニックを行い、ポテトサラダやサンドイッチを広げようと思うなら、街中の公園ではなく都市環境から遠く離れた森のほうがいいかもしれません」

と冗談めかしたコメントをしている。

   研究結果を踏まえるとハエは積極的に駆除したほうが良いようにも思えるが、ジュンケイラ教授は「例えば特定の地域で定期的にハエを捕獲し分析することで、流行の恐れがある病気を早期に把握することが可能になるかもしれない」と指摘。次のようにハエの「利用法」を提案していた。

「人間の病気だけでなく、農作物の病気を引き起こす細菌もハエから抽出されています。うまく利用すれば、植物病原体の流行を事前に検出できるバイオニックドローンのように農業分野で活用することもできるかもしれません」
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