原発再稼働めぐり「推奨」VS「論外」 温暖化対策会議と新聞論調

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日本は化石燃料回帰を鮮明にするトランプ政権と同一グループ?

   他方、日本は石炭火力への姿勢で国際的に批判を受ける。石炭火力としては効率がいい技術を持ち、東日本大震災後に石炭火力の新設が相次ぐのに加え、途上国への輸出にも熱心で、安倍政権は成長戦略の一環と位置づける。今回のCOP23の間も、会議終盤に英国とカナダが呼びかけで脱石炭火力のための国家連合が、20か国と米オレゴン州などの地方政府の参加で発足したが、こうした国々からは、日本は化石燃料回帰を鮮明にするトランプ政権と同一グループと見なされつつある。COP23で日本政府は記者会見を開かず、中川雅治環境相が会議に出席しながら海外メディアとほとんど接しなかったのも、石炭火力への姿勢を問い質されるのを嫌ったからといわれている。

   COP23をどう評価するか、そして日本は今後、どのように温暖化に向き合っていくのか。主要紙の社説(産経は「主張」)をみると、基本的に会議の成果を評価する点で、各紙、一致している。

「トランプ米政権がパリ協定からの離脱を表明後初めてのCOPだったが、各国が協調して温暖化対策に臨む姿勢は保たれたと言えよう」(毎日11月21日)
「パリ協定の下で、各国の結束が維持されたことが、COP23の最大の成果だったと言えよう」(読売19日)
「先送りした課題もあるが、温暖化対策の着実な実施へあらためて結束を確認できた意義は大きい」(日経21日)
「地球温暖化対策は加速傾向を強めている。......世界第2の排出国である米国が協定脱退の姿勢を改めないことに伴う、各国の危機感が反映された結果といえよう」(産経21日)
「パリ協定の運用ルール作りを加速させ、また一歩、脱炭素に近づいた」(東京21日)

   トランプ政権への批判を中心に書いた朝日(21日)も「全体としては、すでに170カ国が締結済みのパリ協定が推進力を失うことはなかった」と書いた。

   COP23で議論をリードできなかった日本に対する論調は概して厳しい。

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