「補助的なヒューマンリソース部門」
『ウォールストリート・ジャーナル』が多くの在中国外資系企業を取材したところによると、企業内部の党組織に関して在中国外資系企業が困惑している点は主に以下のような内容だ。
「党員は仕事の時間中に会合を開けるかどうか、企業内で会議を行えるか、党員に休暇を与えて党の活動に参加させるべきかどうか」
「外資系企業は職員の給料を秘密にする伝統があるが、党費は党員の給料をベースに算出されるために党費の計算が困難になっていること」
『ウォールストリート・ジャーナル』の報道はさらに、「一部の外資系企業が懸念しているのは、時間が経過するにつれて、党員の職員が企業の経営意思決定に対する影響力を得る、または別の権力の一大勢力となる可能性があることだ」と述べている。ただ、これはあくまで懸念であって事実ではない。
本当に海外企業において党支部による経営への干渉が起きたら、改革開放以降ずっと尽力してきた財産権制度や現代企業制度及び国際的な共通ルールに沿った会社法制度などをないがしろにすることになる。
中国国務院新聞弁公室は『ウォールストリート・ジャーナル』からの関連する質問に答え、共産党は民間企業及び外資系企業において積極的な役割を果たしており、「補助的なヒューマンリソース部門に似ている」と表明した。同機関はさらに「党組織は政府の政策により企業の幹部層にアドバイスを提供し、企業の人材育成に加えて、企業と職員間の摩擦の解消を助ける」と語っている。
だが、これは滑稽なことだ。なぜなら外資系企業は、党組織によるこれらのサービスは必要ないと感じているはずだからだ。必要としないのに、なぜ押し付けてくるのか。
一時炎上した環球ネットのWeChatの「つぶやき」は、今は消えてしまい、インターネットでの転載しか見られない。
(在北京ジャーナリスト 陳言)