男性は早く死亡するし、認知症で入院したがらない
また、論文につく専門家からのコメント欄を見ると、「男女それぞれのホルモンの違いが、男女によって異なる結果が出た背景にあるのかもしれない」という研究を評価する声があった。一方、真っ向から疑問を投げかけたのが、米ピッツバーグ大学のルイス・クラーク教授だ。こう指摘した。
「ほとんどの男性が女性より早く死亡すること以外に、医療機関の入院データを使ったことに問題がある。男性は自分の認知症を過小評価する傾向が強く、入院したがらない。一方、女性は(他人に迷惑をかけまいという意識が強く)入院する頻度が高い。女性に認知症の発症リスクが高いデータが出るのは、当然のことだ」