「サッチー」の名を日本にとどろかせた、元プロ野球監督・野村克也さん(82)の妻でタレントの野村沙知代さんが2017年12月8日、亡くなった。新聞・テレビが一斉に報じた。85歳。
その特異なキャラクターで、一時はテレビに引っ張りだこになるなど、90年代後半「サッチーブーム」を巻き起こしたものの、脱税容疑での逮捕、そしてその後の復活など、波乱万丈の「お騒がせ」タレントとして名をはせた。
ブーム中には「ラップ」にも挑戦
1932年生まれ。克也さんと1978年に結婚、「二人三脚」でその監督生活を支えた。克也さんとの間には現在ヤクルトでコーチを務める元プロ野球選手の野村克則さん、また最初の夫との間にやはり元プロ野球選手で、交渉代理人として活躍する団野村さん、スポーツアドバイザーのケニー野村さんをもうけている。
90年代にはタレントとしてテレビにたびたび出演、歯に衣着せぬ言動、ふてぶてしいキャラクターで人気を呼び、1996年には「笑っていいとも!」(フジ系)にレギュラー出演したこともある。同じ年には当時の新進党から衆院選に出馬、善戦するも敗れた。
99年には女優・浅香光代さん(89)との「バトル」が勃発し、多数の芸能人も参戦したことでワイドショーの寵児となった。「ミッチー・サッチー」は新語・流行語大賞トップテンに入ったほか、99年にはラップに挑戦したCD「SUCH A BEAUTIFUL LADY」、2000年には写真集を発売と、「サッチーブーム」を起こしたが、「経歴詐称疑惑」も取りざたされるなどバッシングも激しく、01年に脱税の疑いで逮捕、有罪判決を受け、一時的に表舞台を去った。
03年に芸能活動を再開、05年には美容整形手術を受けるなど、「お騒がせタレント」として話題を振りまき続けた。近年は目立った活動はなかったが、8月にはCMで共演した高須クリニックの高須克弥院長がツイッターでツーショット写真を投稿、「元気だ」と紹介していた。
高須院長「サッチーが死んじゃった」
その高須院長は12月8日、ツイッターで、
「サッチーが死んじゃった。一昨日ホテルニューオータニでノムさんとご一緒した。また合おうって約束したのに...... 凄く明るくて元気だったのに...... 悲しい。南無阿弥陀仏」(原文ママ)
「さようなら サッチー また会えるよ」
とその死を悼んだ。このほかツイッターでは、
「サッチー、一昨年ヤクルトが優勝決めた日に神宮にノムさんと一緒に来てくれて嬉しかったんだよな 写真だとお年を召したけどまだ元気そうに見えたけどとても残念」
「サッチー亡くなったのか。超長生きしそうなイメージだったのに...ご冥福をお祈りします」
「なんかショックだ ご冥福をお祈りします。ノム大丈夫か」
など、ショックを受ける書き込みが相次いでいる。