ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIさんが2017年12月4日、バラエティー番組「しゃべくり007」(日本テレビ系)に出演した。この放送を受けて、ツイッター上では、熱心なファンですら驚く「怪現象」が起きていた。
番組放送中の4日22時頃、ツイッターの「トレンドランキング」の1位には、YOSHIKIさんの名前が登場。しかし、この時に「YOSHIKI」というワードを検索すると、なぜかYOSHIKIさんの「名前だけ」をつぶやいた投稿ばかりが大量にヒットしたのだ。
あまり見慣れないこの現象に、ネット上では「なんでみんな名前しか呼んでないんだよwww」「暗黙の了解的な何かがあるのか?」といった驚きの反応が続出。いったい、何が起きていたのか。J-CASTニュースが取材すると...。
「YOSHIKI!」「YOSHIKI~!!」「YOSHIKI...」
4日の「しゃべくり007」でYOSHIKIさんの出演シーンが放送されたのは21時30分頃から。ツイッターでの流行語を表す「トレンド」欄には、本人が番組に登場する直前からYOSHIKIさんの名前が登場していた。
その後、番組が進むにつれYOSHIKIさんの名前は徐々にトレンドランキングの上位へ。おおよそ22時過ぎには、国内のランキングで「1位」に立った。
しかし、この時に「YOSHIKI」というワードをツイッター上で検索したユーザーからは、その検索結果に驚きの声が上がることに。ほとんどの投稿が、「YOSHIKI」という名前の1語だけをつぶやく内容だったというのだ。
実際、ツイッター上にはこの「怪現象」の様子をおさめたスクリーンショット画像が何枚もアップされており、それをみると、
「YOSHIKI!」
「YOSHIKI~!!」
「YOSHIKI...」
「YOSHIKIwwwwwww」
といったつぶやきが何十件もズラッと並んでいたのだ。
ファンは「スパム説」提唱も...
一般的に、有名人の名前などがトレンドの上位に登場した際は、検索結果にも「××がテレビに出てる!」「××めっちゃ笑ったwww」など、文章になったツイートが多数呟かれている場合がほとんどだ。
そのためネット上では、「YOSHIKI」という名前だけがひたすら並ぶ検索結果の状況に「違和感」を覚えるユーザーも。ツイッターには、
「みんなYOSHIKIとしか呟いてなくて全く事情がのみこめない」
「これそういう遊びなのか?暗黙の了解的な何かがあるのか?」
「トレンドのYOSHIKI開いたらやばい。バグじゃないならなんなんだ」
といった疑問の声が数多く寄せられている。
そのほかにも、今回の現象についてネット上では、YOSHIKIさんの名前をトレンドに登場させたいファンが意図的に名前を連投したのではないか、自動ツイートアカウント(BOT)による仕業ではないか――などの疑いも出ていた。
実際、この現象を目撃したX JAPANファンのユーザーは5日、J-CASTニュースの取材に対し、
「非常に困惑しました。名前だけをツイるなど今まで無かったように思います」(原文ママ)
と振り返る。その上で、YOSHIKIと呟いているのは熱心なファンでは無いはずだとして、「スパム」による現象ではないかとも訴えていた。
なお、今回のような現象が起きるのは初めてでは無く、9月18日の音楽番組「MUSIC STATION ウルトラ FES2017」(テレビ朝日系)に出演した際も、YOSHIKIさんの名前ばかりが検索結果に表示される出来事があった。このときもネット上では、「皆YOSHIKIて名前しか呟いてない」「名前だけのつぶやきばっか!」と注目を集めていた。
Twitter社が明かした「意外な真相」
このように、以前から様々な憶測を呼んでいるYOSHIKIさんをめぐるツイッター上の「珍現象」。しかし、J-CASTニュース編集部が、17年12月4日の「しゃべくり007」放送時に投稿されたツイートを遡って確認すると、意外な事実が明らかになった。
実は、「YOSHIKI」という名前だけをつぶやいているユーザーは、そこまで多くないのだ。むしろ、投稿の大半は「YOSHIKIめっちゃ笑った」「YOSHIKIさん、面白かった」など、一般的な文章のツイートが占めていた。
それでは、なぜ「検索結果」のページにだけ、「YOSHIKI」の名前だけを記したツイートばかりが集中して表示されたのか。J-CASTニュースが6日、Twitter Japan(東京都中央区)の広報担当者に聞くと、
「人気のある方がテレビに出ているときなど、多くの方々から同じツイートを短時間に一斉に頂戴する場合、短時間の間の検索結果に今回のような状況がみられることがあります」
という。続けて、
「検索結果をスクロールダウンしていただくと他のツイートも表示されますが、検索システムの処理が追い付いていない瞬間にもっとも多いもので微妙に異なるもの(絵文字が付いているものなど)が上に集められた結果になります。システムの処理速度が追いつくと、通常の検索結果に戻ります」
とも説明した。
その上で担当者は、
「今回のような状態の時、どのような検索結果を優先して表示させることが利用者の皆さまに役に立つのか、検索チームを中心に考えているところです。 検索結果について何かありましたら、@TwitterJPまでご報告ください。お返事は申しあげておりませんが、それぞれのご意見、リクエストはすべて拝読し、関係チームと共有させていただいています」
とユーザーに理解を求めていた。