NHKのテレビ番組に出演した母親が、子供が勉強している時に「悩み苦しんでいる顔を見ると安心する」「楽しそうにしているから調べ物を止めさせた」などと語ったことでこの母親は番組中、そしてネット上でも批判に晒されることになった。
番組のテーマは「なぜ勉強しなければいけないのか?」。番組を進行していた教育評論家、尾木ママはこの母親に「子供の可能性を全部つぶす行為だ」とたしなめた。
ヘラヘラ楽しそうな姿を見ると止めたくなっちゃう
NHKの教育情報番組「ウワサの保護者会」(2017年12月2日放送)では、小学生の子供を持つ親が集まり、「どうして勉強しないといけないの?」と子供に質問された時にどう答えるべきかの討論を行った。ホリエモンが2人の小学生の質問に対し、勉強がしたくないならする必要はないし、好きなことをどんどん伸ばして行った方が今の時代は有利だ。勉強はしなければいけないのではなく、新しいことをするのが楽しいというということが広い意味での勉強だ、と語るVTRが流れた。
これに対し小6の男児と小5の女児の子供がいる母親は、学校から日本地図と地名の漢字を覚えるよう宿題が出された、というエピソードを語った。地名には難しい漢字があり、それを覚えようとした息子がたまたまニュースでその地の特産物を知り、もっとその地の食べ物や温泉などを知りたいと母親に言ってきた。母親は初め、勉強に気が乗ればいいという思いからパソコンで検索することを許可したものの、息子は楽しそうに1、2時間パソコンに集中し、調べたものを紙に書き移していた。
「本人が楽しそうにしているのを見たら、これっていいのかな?勉強に繋がっているようで、遊びに行っているんじゃないのか?」
と感じ、宿題の漢字を覚えるようにとその作業を「止めた」。
尾木ママはその話を聞いて驚き、
「うわぁーもったいない。可能性を全部潰しちゃった。キーワードは『勉強というのは遊び』ですよ」
と話し、まさにホリエモンはこの息子のような行為を指しているのだと母親をたしなめた。それに対し母親は、
「悩み苦しんでいる子供の顔を見ると安心して、ヘラヘラ楽しそうにやっているのは止めたくなっちゃう」
と返した。