2016年6月には軍艦が接続水域に
直近で中国の公船が尖閣諸島沖の日本領海に侵入したのは11月29日。17年に入ってから27回目で、12日に1回のペースで領海侵犯を繰り返している計算だ。領海侵犯する「公船」は海警局の巡視船が中心だが、16年6月には中国海軍のフリゲート艦が初めて接続水域に入った。共同通信の報道では、習主席の「軍事行動を深く推進した」という発言は、この軍艦の動向を指しているとみている。
中国公船が常態的に領海侵犯しているのに加えて、今後は軍艦が領海侵犯するなど事態がエスカレートする可能性もありそうだ。
記事は12月2日に配信され、3日には共同通信に加盟する地方紙が掲載。少なくとも東奥日報、四国新聞、愛媛新聞、熊本日日新聞が1面で伝えた。これとは対照的に国外メディアではほとんど報じられておらず、共同通信の英語記事以外は、ニューヨークの中国語ニュースサイト「多維新聞」が、「戦争のシグナル?」という見出しで、産経新聞を引用する形で伝えた程度だ。産経新聞は共同通信の加盟社で、産経新聞のウェブサイトに掲載された共同通信の記事を参照したとみられる。