【林修の今でしょ!講座】(テレビ朝日系)2017年11月21日放送
「健康長寿1000人に聞いた(秘)データ 長生きのためにどんな『油』をとっている?」
スーパーなどの店頭には、様々な種類の油が並んでいる。「普段使いなら安いものでいいや」と適当に選ぶ人も多いかもしれないが、良い油を良い方法で摂(と)れば、健康に良い影響を与える。
番組では、健康長寿の1000人を対象に、どんな油を、どんな方法でよく摂っているか調査。長生きの秘けつをさぐった。
油の成分のおかげで体の不調に気付ける
健康長寿1000人に人気の油ランキングは以下の通り。
5位 菜種油
4位 エゴマ油
3位 アマニ油
2位 ゴマ油
1位 オリーブオイル
この中で、工学院大学の山田昌治教授が注目したのがゴマ油だ。
ゴマ油に含まれる「リノール酸」は、体内でホルモンの一種に変化し、血管の拡張や収縮を行うほか、体の不調を痛みとして知らせる。不足すると体の異常に気付けず、どんどん悪化させてしまう。健康のためになくてはならない成分なのだ。
日頃油をどのように使っているかのランキングも出た。
5位 納豆に入れる
4位 パンにつける
3位 みそ汁に入れる
2位 ドレッシングと一緒に生野菜にかける
1位 揚げ物・炒め物
いずれの方法でもオリーブオイルを使っている人が多かったが、山田教授によると、これが健康につながるという。
特にみそ汁に入れると、みその原料の大豆には少ない、動脈硬化予防、便秘改善に効果的な「オレイン酸」を補足、強化できる。
「かどや」社長の血管年齢は...
オリーブオイルとゴマ油の生産量が日本一の、香川・小豆島には、ゴマ油で有名な「かどや製油」の工場がある。
そこで働く5人の血管年齢を調べると、平均で実年齢より12.4歳若かった。
かどや製油の小澤二郎社長(80)は、血管年齢が65歳で、実年齢より15歳も若い結果にニコニコだ。
小澤氏「数字が悪かったら社長を辞めなくてはと思った」
オリーブ農園で働く76歳の男性は、毎朝欠かさずオリーブオイルをかけた食パンを食べている。
70歳の女性はそうめんのつけつゆやヨーグルトに。72歳男性は刺身につけるしょう油にオリーブオイルを加える。皆若々しく見え、健康そのものだ。
小豆島の人々は、リノール酸が含まれるゴマ油、オレイン酸が含まれるオリーブオイルをバランス良く使い分け、血管を若く保ち、元気に過ごしていると考えられる。
なお、成人男性の1日の脂質の摂取基準は40~65グラムだ。健康に良いからといって、摂りすぎないよう注意すべし。